「電話やメールでどう伝えればいいの?」「給付制度を本当に使える条件は?」このページでは、休職中の退職にともなう手順や注意点、よくある疑問の解決策まで丁寧に分かりやすくご案内します。
実際に安心できる行動につなげられるよう、具体例を踏まえた内容をお届けします。
※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。
休職のまま退職は可能?法律上の基本ルール
休職中でも退職できるのはなぜ?民法第627条で定められた「退職の自由」
結論から言うと、休職中でも退職は可能です。理由は、日本の民法第627条で「労働者はいつでも退職の申し出ができる」と定められているためです。つまり、休職中で職場に出ていない場合でも退職の意思を伝えれば、法律上は退職の効力が発生します。
ただし、会社の就業規則で「退職の申し出は30日前までに」と定められている場合が多いため、就業規則の確認が大切です。具体的には、医師の指導下で療養中の方も郵送やメールで退職の意思を伝えることが可能です。したがって、健康状態に不安がある場合でも、無理せず手続きを進められる方法があります。
会社が退職を拒否することはできる?制度上の制限について
会社が退職を拒否することはできません。労働契約は自由契約であり、本人の意思によって終了できるためです。仮に会社が「復職してから考えて」などと引き止める場合でも、法的効力はありません。
ただし、引き継ぎや手続きのために話し合いを求められるケースもあります。可能な範囲で話し合いに応じる姿勢を見せると、円満に手続きを進められることがあります。制度上は自己都合退職として扱われますが、健康上の理由が明確な場合は、医師の診断書を提出することで、理解を得やすくなります。
「休職期間をもって退職」とは?退職日設定の考え方と注意点
「休職期間をもって退職」とは、休職期間の満了日を退職日にすることを指します。多くの企業では、休職期間(たとえば6か月または1年)が満了すると自動的に退職扱いになる規定があります。この場合、本人からの退職届がなくても、会社規定に基づいて自然退職となることがあります。
ただし、円満退職を希望する場合は、自分の意思で事前に退職を申し出ておくことがおすすめです。なぜなら、退職日を自分で設定しておくことで、健康保険や傷病手当金などの給付手続きがスムーズに進むためです。
休職中に退職を伝える前に知っておきたい3つの準備
医師の診断書や回復見込みの有無を整理する
退職を決断する前に、まず医師の診断内容を確認しておきましょう。体調の回復にどのくらいの期間が必要かによって、退職を急がずに療養を続ける選択肢もあります。たとえば「回復まであと数か月かかる」とされる場合は、傷病手当金を継続して受け取りながら準備する方法もあります。
医師に「今後の就労が難しい見込み」であることを明確にしてもらうと、退職理由の説明にも一貫性が出ます。この準備により、会社とのやり取りがスムーズになり、誤解やトラブルも避けやすくなります。
会社規定(就業規則)の「退職手続き」を確認しておく
次に、自分の会社の就業規則を確認することも重要です。就業規則には「退職届を提出する期限」「退職日の設定方法」「休職期間中の処遇」などが記載されています。これを確認する理由は、退職手続きを適切な時期に進めるためです。
特に「退職希望日の○日前までに申し出」と定めている会社が多いため、スケジュールに余裕をもって意思を伝えることが大切です。具体的には、退職日の30日前が目安となることが一般的です。制度の範囲内で行動することで、法律的にも整合性のある手続きができます。
ご家族や信頼できる人に相談して心の負担を軽減する
休職中の退職は、心身に大きな負担がかかる決断です。そのため、一人で悩まずに家族や信頼できる人に相談することをおすすめします。特に、メンタル不調が原因で休職している場合は、客観的な意見をもらうことで冷静な判断がしやすくなります。
さらに、ハローワークや労働局の相談窓口でも、退職手続きに関する一般的なアドバイスを受けられます。相談を通して心の整理をしながら、次のステップを具体的に考える準備を整えましょう。
休職中の退職の伝え方|電話・メール・書面の使い分け
出社できない場合の連絡手段と選び方
体調が優れず出社できない場合でも、会社に退職の意思を伝える手段はいくつかあります。主な方法は「電話」「メール」「書面(郵送)」です。電話は即時に伝えられる反面、言葉選びを誤ると誤解される可能性があるため、短く要点を伝えることが大切です。
メールは記録が残るため、体調や精神的な負担が大きい場合に適しています。ただし、メールだけで完結させるよりも、後日書面で退職届を提出しておくと安心です。自分の体調や会社の方針に合わせて、最も負担の少ない手段を選びましょう。
電話で伝える場合の注意点と話し方の流れ
電話で伝える場合は、まず上司にアポイントを取り、落ち着いた口調で話すことがポイントです。最初に「ご相談がありまして」と切り出し、次に「現在の体調や家庭の事情を考慮し、退職させていただきたい」と理由を伝えます。
そして最後に「これまでご迷惑をおかけしましたことをお詫び申し上げます」と感謝を添えることで、円満な印象を与えられます。会話の内容を忘れないように、通話後に簡単なメモを取っておくことも大切です。精神的に不安定な場合は、信頼できる家族に同席してもらうことも一つの方法です。
メールで伝える場合の基本マナーと件名・文面構成
メールで退職の意思を伝える際は、件名に「退職のご相談」や「退職のご連絡」と明記し、本文では感謝の言葉から始めましょう。次に「現在の体調を考え、復職が難しいため退職を希望いたします」と、理由を簡潔に述べます。
そして「退職日や必要な手続きにつきまして、今後のご指示をお願いいたします」と締めることで、誠実な印象になります。また、退職の意思を明確に伝える日付を入れておくとスムーズです。たとえば「○月末日をもって退職させていただきたく存じます」と記載します。メールの送信後は、退職届の原本を郵送することで正式な手続きとなります。
書面で退職の意思を伝える場合(内容証明郵便の利用も検討)
休職中にどうしても連絡が取れない、または会社が受け取りを拒否する場合は、内容証明郵便を使う方法もあります。これは「誰が・いつ・どんな文面で」送ったかを郵便局が証明してくれる制度で、退職の意思を正式に示す手段として有効です。
書面では、「退職届」または「退職願」の形式で作成し、送付日と希望退職日を明記します。この方法を選ぶことで、会社との間に証拠が残り、後々の誤解やトラブルを防ぐことができます。内容証明を送る前に、家族や専門機関に相談してから実施すると安心です。
休職中の退職で使える伝え方の例文集
電話で退職を伝えるときの例文(一般的なケース)
「お忙しいところ恐れ入ります。現在、休職中の○○です。体調が思うように回復せず、復職が難しい状況のため、誠に勝手ながら○月末日をもって退職させていただきたくご相談申し上げます。これまでお世話になりありがとうございました。」
このように、率直かつ感謝の気持ちを伝えることで、誠実な印象になります。事前に話す内容をメモして臨むと、緊張せずに落ち着いて話せます。
メールで退職を伝えるときの例文(感謝を添える形)
件名:【退職のご連絡】○○(氏名)
本文:「お世話になっております。現在休職中の○○です。このたび、体調の回復が難しく、今後の勤務を続けることが困難なため、○月末日をもって退職を希望いたします。これまでのご配慮に心より感謝申し上げます。退職日や手続きについてご教示いただけますと幸いです。」
感謝の表現を添えることで、印象が柔らかくなり、トラブル防止にもつながります。
メンタル不調を理由に退職する場合の伝え方例文
「ご迷惑をおかけして申し訳ございません。医師の診断により、今後の就労は難しいと判断されました。そのため、体調の回復に専念するため退職させていただきたく存じます。これまでのご支援に感謝しております。」
精神的な不調を理由とする場合は、会社に細かい症状を説明する必要はありません。医師の診断書を添えることで、必要な根拠を示すことができます。
身体的理由や家庭の事情で休職中の場合の例文
「長期にわたる通院治療のため、今後の勤務継続が難しい状況となりました。○月末日をもって退職を希望いたします。これまでのご理解に深く感謝申し上げます。」
または「家庭の事情により、退職を決意いたしました。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。」という文面も使えます。いずれの場合も、簡潔かつ丁寧に伝えることが円満な手続きにつながります。
退職前後に必要な手続きとチェックポイント
退職届の提出タイミングと提出方法
退職の意思が固まったら、会社の就業規則に従って退職届を提出する必要があります。多くの企業では、「退職希望日の30日前まで」など提出期限が定められているため、早めに準備しましょう。その理由は、会社側が業務引き継ぎや事務手続きを円滑に行うためです。
具体的には、退職届は手渡しが理想ですが、休職中や出社できない場合は郵送でも問題ありません。内容証明郵便を利用することで、送達の記録を残す工夫もできます。こうした対応を取ることで、形式的にも問題のない手続きを進められます。
貸与品・社内備品の返却や私物の引き取り方法
退職時には、会社から借りているパソコンや社員証などの貸与品を返却する必要があります。出社できない場合は、郵送で返却する方法も許容されています。その理由は、会社側に物品を滞りなく返却し、トラブルを未然に防ぐためです。
私物の引き取りについても、家族や代理人を通じて会社と連絡を取り、引き取り日時の調整を行うことで安心して進めることができます。例えば、「退職日に合わせて荷物の引き取り日時を相談したい」と伝えることでスムーズな受け渡しが可能です。
退職時に受け取る必要書類(離職票・源泉徴収票など)
退職後にはハローワークで必要となる「離職票」や、税務手続きに使う「源泉徴収票」など会社から受け取るべき書類があります。これらは退職が確定してから1〜2週間程度で郵送されることが一般的です。なぜなら、会社が事務処理を行った後に発行となるためです。
離職票が届かない場合は、会社の人事担当へ「退職後に必要な書類を速やかに送付してほしい」と依頼すれば対応してもらえます。こうした事前確認がトラブル防止につながります。
健康保険・年金の切り替えと書類提出の流れ
会社を退職した後は、健康保険や年金の切り替え手続きが必要です。具体的には「国民健康保険への加入」や「国民年金への切り替え」を自治体窓口で行います。なぜ切り替えが必要かというと、会社員として加入していた社会保険は退職日に資格喪失となるためです。
書類の準備が不安な場合は、自治体や転職先の総務担当者に確認してみてください。保険料や年金の納付方法なども個人の状況により異なるため、早めに問い合わせておくと安心です。
休職中でも対象になる可能性のある給付制度
退職後の傷病手当金は継続して受給できる?
休職中の傷病手当金の受給は、退職後も条件によっては継続できます。制度上は「退職日時点で傷病手当金の受給資格を満たしている場合、療養が続く限り最長1年6か月まで受給可能」とされています。理由は、健康保険法で退職後も継続受給が認められているためです。
例えば、医師の診断により「治療継続が必要」とされた場合、退職後も所定の要件を満たし、適切な申請手続きを行った場合、継続受給が認められる場合があります。具体的な手続き方法や申請期限は、健康保険組合やハローワークで確認しておくことが重要です。
失業保険(雇用保険)を受給するための条件とは
退職後に失業保険(雇用保険)の受給を希望する場合は、「退職前2年間に12か月以上の保険加入があること」や「就職の意思と能力があること」などの条件が必要です。また、一般的には自己都合退職の場合、最短で受給開始まで7日間の待機期間があり、2025年3月までは2か月間の給付制限がありますが、2025年4月1日以降の離職については給付制限期間が1か月に短縮されます。
ハローワークでの求職申込みが必須なので、退職後早めに手続きを行ってください。
失業保険 総額シミュレーター
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。
| 雇用保険の加入期間 | 給付日数 |
|---|---|
| 1年以上10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
会社都合退職・特定理由離職者の場合
| 雇用保険の加入期間 | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
| 29歳以下 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ― |
| 30~34歳 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 35~44歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 45~59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 60~64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
社会保険や任意継続などの切り替え対応
退職後は、会社の社会保険を喪失するため、国民健康保険への切り替えや「任意継続被保険者」制度の活用も検討できます。任意継続は「退職後20日以内に申請すれば、最大2年間は会社の健康保険制度を継続できる」という制度です。
保険料や適用範囲が個人の状況によって異なるため、事前に健保組合や自治体に問い合わせてみましょう。このように、条件を満たしていればさまざまな制度が利用可能です。
トラブルを防ぐための対応ポイント
退職届を郵送する際の注意点と証拠保全
出社できずに退職届を郵送する場合は、内容証明郵便で送ることで証拠が残ります。なぜなら、郵送記録が残ることで「会社側へ意思表示が届いた」事実が後々証明できるためです。送付した日付や控えを保管することで、万一のトラブル時にも安心です。
さらに、退職の意思表示はメールや電話でも伝えられますが、書面で残すことで手続きがより確実になります。
退職代行サービスを利用する場合の法的位置づけ
どうしても自分では退職を伝えづらい場合、退職代行サービスの利用も一つの方法です。退職代行は「依頼者の意思を会社へ伝えることが主な役割」とされており、民法上も本人と同様の効力があります。
ただし、サービスによっては弁護士や社労士が業務の範囲を限定しているため、利用前に「自分の状況に適しているか」を確認しましょう。無理のない形で手続きを進めることで、心身の負担を軽減できます。
不当な引き止めや不利益な扱いへの対処策
退職の意思表示をしたにもかかわらず、会社から不当な引き止めや不利益な扱いを受けた場合は、「労働局」や「ハローワーク」の無料相談窓口を利用してください。制度上は、労働者の意思による退職は保障されているため、安心して相談できます。
また、言動や対応は記録として残しておくことがトラブル防止の鍵です。一人で悩まず、早めに専門機関へ相談してみてください。
よくある質問|休職中の退職に関する疑問にお答えします

休職のまま退職を伝えるときの例文は?
休職中で直接会社に出向くことが難しい場合、どのように退職を申し出れば良いか悩む方が多いです。電話の場合は「現在休職中の○○です。体調が回復せず復職が難しいため、○月末日をもって退職を希望いたします。これまでご配慮いただきありがとうございました」と伝えるのが一般的です。
メールでは「このたび、体調不良により業務の継続が困難なため、○月末日をもって退職いたします。これまでのご理解に感謝しております。」といった柔らかい表現を使うと安心です。状況によっては、医師の診断書を添付する方法もあります。
出社できなくても退職の意思を伝えられる?
現在会社へ出社できない状況でも、退職の意思は伝えることができます。電話やメール、郵送などの方法があり、特に健康状態や家庭の事情により出社が困難な場合は、無理せず自分に合った伝達手段を選んでください。
会社によっては書面での提出を求める場合もあるため、就業規則をよく確認してから行動すると安心です。こうした対応は、法律上も認められています。一人で悩まず、必要なら家族や専門機関に相談しながら進めてみましょう。
休職期間をもって退職するとどんな扱いになる?
休職期間満了をもって退職となる場合、会社によって「自然退職」や「期間満了退職」として処理されることがあります。就業規則に休職期間終了後に自動的に退職となる旨が記載されている場合、そのときが退職日となります。
こうした場合でも、健康保険や傷病手当金の申請は事前に確認しておくことが大切です。退職後の各種給付なども、退職日や理由によって必要書類や申請期限が異なるため、制度の根拠(例:健康保険法)に従って対応しましょう。
退職は何日前までに伝えればいい?
退職を申し出る期間については、会社の就業規則に「退職希望日の30日前まで」「2週間前まで」などの記載がある場合が多いです。法律(民法627条)では「退職の申し出から2週間後に退職が成立する」と定められていますが、業務の円滑な引き継ぎや会社との関係性を考慮し、規則に合わせてなるべく早めに伝えることがベストです。
何らかの事情で規則通りにできない場合は、会社の人事担当に個別相談することで柔軟に対応してもらえる可能性があります。
荷物や私物はどうやって引き取る?
退職時の荷物や私物の引き取りは、事前に会社へ相談してスケジュールを合わせるのが基本です。出社できない場合は、家族や代理人を通じて受け取ることも可能です。また、パソコンや社員証などの貸与品は郵送で返却し、引き取り日時の調整はメールや電話等で相談しましょう。
「退職日またはその直前に私物の引き取り希望」と伝えることで、円滑な移行が図れます。会社規定や本人の体調次第で柔軟な対応が求められるので、不安な場合は事前に担当者に相談してみてください。
感謝を伝えて前向きに退職を迎えるために|退職リトリートという選択肢

休職から退職への心の整理期間をどう過ごすか
休職から退職までの期間は、心身の調子を整える大切な時間です。まずは一人で悩みすぎず、周囲のサポートを頼ることをおすすめします。専門スタッフや社労士による退職サポートを受けることで、複雑な給付金の申請手続きや必要書類の準備も安心して進められるようになります。
意外と多いのが「手続きの煩雑さに不安を感じて申請を諦めてしまう」ケースなので、適切なサポートを受けることが前向きな再スタートにつながる一歩です。
無理のない再スタートを見据えた「退職リトリート」という過ごし方の紹介
退職リトリートは、退職者向けの給付金サポートを専門とするサービスで、社労士監修による制度説明資料をもとに、申請手続きの流れを案内しています。受給条件を満たした場合に、雇用保険や傷病手当金の申請手続きをサポートいたします。なお、給付金の受給は各制度の審査により決定されます。
専門スタッフが制度に関する情報提供および手続き方法のご案内を行い、公式LINEやZoom相談も可能ですので、不安なときはお気軽に利用を検討してみてください。ヒアリングを通じて制度の概要をご説明し、お客様自身で受給要件をご確認いただけるよう情報提供いたします。




