結婚を機に退職すべき?確認しておきたい判断基準とメリット・デメリット

結婚を機に退職すべき?確認しておきたい判断基準とメリット・デメリット

結婚という人生の大きな節目を迎えるとき、「このまま仕事を続けるべきか、それとも退職すべきか」と悩む方は少なくありません。この選択は、今後のキャリアや生活スタイルに大きな影響を与えるものです。

結婚を理由に退職する方の割合は年々減少しており、厚生労働省の雇用動向調査によると、令和6年のデータでは離職理由に「結婚」を挙げた方は全体のわずか0.2%程度となっています。一方で、共働き世帯の増加という社会的な変化もあり、退職せずに働き続ける選択をする方も増えています。

この記事では、結婚を機に退職を検討されている方が後悔しないための判断基準と、知っておきたい手続きや制度について、正確な情報をもとにご紹介します。

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

この記事でわかること
  • 結婚退職する人の割合と最新統計データ(現代では0.2~0.3%程度で少数派)
  • 退職するメリット・デメリットと後悔しないための4つの判断基準
  • 結婚退職でも失業保険を受給できる条件と特定理由離職者の制度
  • 円満退職のための伝え方・タイミング・履歴書の書き方
  • 退職以外の選択肢(テレワーク・時短勤務・派遣・フリーランス)
目次

結婚を機に退職する人はどのくらい?

寿退社する人の割合は年々減少している

結婚を理由に仕事を辞める、いわゆる「寿退社」は、かつては珍しくありませんでしたが、近年では非常に少数派となっています。厚生労働省が公表している令和6年雇用動向調査(付属統計表3-2)によると、離職理由として「結婚」を挙げた方は女性で約0.3%、男性では0.1%未満という結果になっています。

この数値は、10年前と比較しても減少傾向が続いています。このような変化の背景には、女性の社会進出の推進や、夫婦共働きが一般的になったこと、さらには結婚後もキャリアを継続したいと考える方が増えたことなどが影響していると考えられます。つまり、結婚を機に退職するという選択は、現代においては必ずしもスタンダードではないということです。

正規雇用と非正規雇用で異なる退職率

雇用形態によっても、結婚を機に退職する割合には違いがあります。一般的に、正規雇用(正社員)として働いている方のほうが、非正規雇用の方と比べて退職率は低い傾向にあります。これは、正社員の場合、安定した収入や福利厚生、キャリア形成の機会などが充実しているため、結婚後も働き続けるメリットが大きいと感じる方が多いからです。

一方で、契約社員や派遣社員などの非正規雇用の場合、契約更新のタイミングや働き方の柔軟性を考慮して、結婚を機に退職や働き方の変更を検討する方もいらっしゃいます。ただし、個人の状況や価値観によって最適な選択は異なりますので、ご自身の雇用形態だけでなく、将来のライフプランも含めて総合的に判断することが大切です。

共働き世帯の増加が与える影響

日本社会において、共働き世帯の割合は年々増加しています。内閣府「男女共同参画白書 令和4年版」によると、令和3年(2021年)時点で共働き世帯は夫婦のいる世帯全体の約7割を占めており、専業主婦(主夫)世帯を大きく上回っています。

このような社会構造の変化は、結婚後の働き方にも影響を与えています。多くの家庭では、住宅ローンや子どもの教育費、老後の資金など、将来的な支出を考えると、夫婦二人の収入があったほうが経済的に安定すると考える傾向にあります。また、女性が経済的に自立していることで、家庭内での発言力や選択肢が広がるというメリットもあります。

そのため、結婚を機に退職するのではなく、働き方を調整しながら仕事を継続するという選択をする方が増えているのです。

結婚退職を考える5つの理由|あなたはどれに当てはまる?

遠方への引っ越しで通勤が困難になるケース

結婚を機に退職を考える理由として最も多いのが、パートナーの転勤や新居への引っ越しによって、現在の職場への通勤が物理的に困難になるケースです。例えば、これまで片道30分で通勤できていた職場が、引っ越し後には片道2時間以上かかるようになる場合、毎日の通勤は心身ともに大きな負担となります。

また、パートナーが転勤族の場合、数年ごとに居住地が変わる可能性もあるため、現在の職場に勤め続けることが現実的ではないと判断される方もいらっしゃいます。遠方への引っ越しは雇用保険における「特定理由離職者」に該当する可能性があり、失業保険の受給条件が優遇されることがあります。

退職を決断する前に、リモートワークや転勤の可能性など、会社側と相談できる選択肢がないか確認してみることも一つの方法です。

妊活や出産準備に専念したい場合

結婚後すぐに妊娠・出産を考えている場合、妊活や出産準備に専念するために退職を選択する方もいらっしゃいます。特に、不妊治療を受ける場合は通院の頻度が高く、仕事との両立が難しいと感じる方も少なくありません。また、体力的に負担の大きい仕事や、長時間労働が常態化している職場では、妊娠を希望する場合に体調管理が難しいと判断されることもあります。

ただし、退職してから妊娠・出産を経て再就職を目指す場合、ブランク期間が長くなるほど再就職のハードルが高くなる可能性も考慮する必要があります。産休・育休制度が整っている職場であれば、退職せずに制度を活用するという選択肢もありますので、ご自身の状況とパートナーと相談しながら慎重に判断されることをおすすめします。

パートナーとの時間を優先したいという想い

結婚生活を始めるにあたって、「夫婦の時間を大切にしたい」「家庭を優先したい」という想いから退職を考える方もいらっしゃいます。特に、現在の仕事が激務で帰宅時間が遅い、休日出勤が多いといった状況では、パートナーとすれ違いの生活になってしまい、結婚生活を十分に楽しめないと感じることもあるでしょう。

このような価値観は個人の自由ですが、退職後の経済的な影響や、将来的にキャリアを再開したいと思ったときの難しさについても事前に考えておくことが大切です。

また、退職ではなく、時短勤務への変更や部署異動、転職によって働き方を調整するという選択肢も検討してみる価値があります。パートナーとよく話し合い、お互いが納得できる選択をすることが、後悔しないためのポイントです。

前から転職を考えていたタイミングとして

結婚前から「いつか転職したい」「今の仕事は自分に合っていない」と感じていた方にとって、結婚は退職・転職の良いタイミングと捉えられることがあります。

結婚という人生の節目は、これまでのキャリアを見直し、新しい挑戦をする絶好の機会とも言えます。特に、やりたい仕事や興味のある分野がある場合、結婚を機に思い切ってキャリアチェンジすることで、より充実した働き方ができる可能性もあります。

ただし、転職活動には時間がかかることが多く、退職してから次の仕事を探す場合、収入の空白期間が生じることも考慮に入れる必要があります。可能であれば、在職中に転職活動を始めたり、パートナーの収入で生活できる期間を確認したりするなど、計画的に進めることをおすすめします。

結婚を円満退職の理由として活用できる

「今の職場を辞めたいけれど、退職理由をどう伝えるか悩んでいる」という方にとって、結婚は円満退職のための理由として使いやすいという側面があります。職場の人間関係や仕事内容への不満が本当の退職理由であっても、「結婚に伴う引っ越し」「家庭との両立」といった理由であれば、上司や同僚も理解を示しやすく、トラブルなく退職できる可能性が高まります。

ただし、退職理由として嘘をつくことにはリスクも伴うことを理解しておく必要があります。特に、同じ業界内で転職する場合や、将来的に元の職場の人と関わる可能性がある場合は、誠実な対応を心がけることが長期的には重要です。

結婚を理由にした退職が円満に進みやすいのは事実ですが、できる限り誠実に、感謝の気持ちを持って退職手続きを進めることが、その後の人間関係を良好に保つコツです。

結婚を機に退職するメリット・デメリット|冷静に比較しよう

退職することで得られる3つのメリット

結婚を機に退職することには、いくつかのメリットがあります。

  • 仕事のストレスから解放される:激務で疲弊していた方にとっては、退職によって健康を取り戻し、結婚生活を充実させる時間が得られます
  • パートナーや家族との時間を十分に確保できる:仕事中心の生活から解放されることで、家事や趣味、パートナーとのコミュニケーションに時間を使えるようになり、夫婦関係を深める機会が増えます
  • 結婚式の準備や新生活の立ち上げに専念できる:結婚式の準備は想像以上に時間がかかるため、仕事をしながらでは負担が大きいと感じる方も多いでしょう

退職することで、心身ともにゆとりのある生活を送れるという安心感が得られます。

退職後に直面する可能性がある4つのデメリット

一方で、退職にはデメリットも存在します。

  • 世帯収入の減少:二人の収入があった家庭が、一人の収入だけになると、生活水準を維持するのが難しくなる場合があります
  • 社会とのつながりが薄くなる:特に、専業主婦(主夫)になった場合、職場での人間関係がなくなり、社会から取り残されたような気持ちになることもあります
  • キャリアの空白期間が発生:将来再就職を希望した際のハードルが高くなるという問題があります
  • 後悔の気持ち:退職直後は良くても、時間が経つにつれて「働いていたほうが良かった」と後悔する方もいらっしゃいます

経済的な不安や自己実現の欲求が高まったときに、このような気持ちになることがあります。

後悔しないために確認すべき4つのチェックポイント

退職後に後悔しないためには、事前にいくつかのポイントを確認しておくことが重要です。

point
パートナーの収入だけでやっていけるか

現在の生活費、将来の住宅購入や子どもの教育費、老後の資金などを含めて、長期的な視点で家計をシミュレーションすることが大切です

point
パートナーは本当に理解してくれているか

退職について夫婦で十分に話し合い、お互いの価値観や将来のビジョンが一致しているかを確認することが、後々のトラブルを避けるためには不可欠です

point
自分の本当の悩みと向き合えているか

退職の理由が本当に結婚によるものなのか、それとも職場の人間関係や仕事内容への不満が本質的な理由なのかを見極めることが重要です

point
今の職場以上の選択肢はあるか

退職ではなく、配置転換やリモートワーク、時短勤務など、働き方を調整することで問題が解決できる可能性もあります

これらのポイントを一つひとつ確認することで、より納得のいく決断ができるでしょう。

結婚退職は「もったいない」?判断に迷ったら考えたいこと

パートナーの収入だけで生活できるか試算する

結婚を機に退職を考える際、最も重要なのは経済的な見通しを立てることです。まず、現在の月々の生活費を洗い出し、パートナーの手取り収入と比較してみましょう。家賃や住宅ローン、食費、光熱費、通信費、保険料などの固定費に加えて、交際費や趣味、貯蓄に回せる金額も考慮に入れる必要があります。

さらに、将来的なライフイベント、例えば子どもが生まれた場合の教育費や、住宅購入の頭金、親の介護費用なども視野に入れておくべきです。一般的に、専門家は「緊急時のために生活費の3~6ヶ月分の貯蓄を持っておくこと」を推奨しています。

これらを総合的に考えたとき、パートナーの収入だけで無理なく生活できるかどうかを冷静に判断することが、後悔しないための第一歩です。もし経済的に厳しいと感じる場合は、フルタイムではなくパートタイムで働く、在宅ワークを始めるなど、収入を得る方法を検討してみることも一つの選択肢です。

キャリアの空白期間が再就職に与える影響

退職後、いずれ再就職を希望する場合、キャリアの空白期間(ブランク)が採用活動に与える影響を理解しておくことが重要です。一般的に、ブランク期間が長くなるほど、再就職のハードルは高くなる傾向にあります。特に、専門性の高い職種や、技術の進歩が早い業界では、数年のブランクでも知識やスキルが陳腐化してしまうリスクがあります。

また、企業の採用担当者は、ブランク期間中に何をしていたのかを重視します。ただし、ブランク期間中に資格を取得したり、ボランティア活動に参加したり、フリーランスとして働いたりするなど、何らかの活動をしていれば、それをアピールすることで不利な印象を軽減できる可能性もあります。

退職を決断する前に、「将来的に働きたいと思ったときに、どのような選択肢があるか」「再就職に向けてブランク期間中にできることは何か」を考えておくことが賢明です。

退職以外の選択肢も検討する価値がある

結婚を機に退職を考えているとしても、その前に「退職以外の選択肢」を検討してみることをおすすめします。

  • 正社員のまま時短勤務に切り替える
  • リモートワークを活用して通勤時間を削減する
  • 部署異動によって負担の少ない仕事に変わる
  • 正社員から派遣社員やパートタイムに雇用形態を変更する

こうした選択肢を検討することで、「完全に退職する」という極端な選択を避け、経済的な安定とプライベートの充実の両立を目指すことができます。会社の人事部や上司に相談してみることで、思いがけない解決策が見つかることもありますので、まずは現在の職場で調整できる余地がないか確認してみましょう。

男性の結婚退職も選択肢の一つ

近年では、結婚を機に退職するのは女性だけではなく、男性が退職を選択するケースも徐々に増えています。パートナーが高収入で安定した職に就いている場合や、男性自身が家庭を優先したいと考える場合、あるいはキャリアチェンジや起業を目指している場合など、理由はさまざまです。

厚生労働省の雇用動向調査でも、男性の離職理由に「個人的理由」を挙げる割合が一定数存在しており、その中には結婚に伴う生活環境の変化も含まれていると考えられます。性別にかかわらず、夫婦それぞれのキャリアやライフプランを尊重し、お互いが納得できる形で役割分担を決めることが、現代の多様な家族の在り方として認められてきています。

男性であっても、結婚を機に退職や働き方の変更を検討することは、決して珍しいことではなくなっているのです。

結婚を機に退職|失業保険の受給条件と手続き方法

結婚退職でも失業保険を受給できる条件とは

結婚を理由に退職した場合でも、一定の条件を満たせば失業保険(雇用保険の基本手当)を受給できる可能性があります。

失業保険の基本的な受給条件
  • 離職前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あること
  • 働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できない状態にあること
  • すぐに就職活動を行う意思があること

結婚退職の場合、自己都合退職として扱われることが一般的ですが、パートナーの転勤に伴う引っ越しなど、やむを得ない事情がある場合は「特定理由離職者」として認定される可能性もあります。受給資格があるかどうかは、最寄りのハローワークで確認できますので、退職後は早めに相談に行くことをおすすめします。

失業保険 総額シミュレーター

失業保険 総額シミュレーター

※計算は概算です。
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。

下記の表で給付日数を確認したら、上記のシミュレーターに「年収」「年齢」「給付日数」を入力してください。失業保険の基本手当日額と受給総額が自動でシミュレーションできます。

自己都合退職の場合
雇用保険の加入期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
※表は横スクロールできます
会社都合退職・特定理由離職者の場合
雇用保険の加入期間
年齢 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30~34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35~44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45~59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60~64歳 90日 150日 180日 210日 240日
※表は横スクロールできます

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

受給開始までの期間と給付額の計算方法

失業保険の受給開始時期は、離職理由によって異なります。自己都合退職の場合、一般的には「待期期間7日」に加えて「給付制限期間1ヶ月」が設けられるため、実際に給付金を受け取れるのは退職後約1ヶ月後からとなります(2025年4月1日以降の改正法適用。過去5年以内に3回以上の正当な理由なき自己都合退職の場合は3ヶ月)。一方、特定理由離職者に認定された場合は、給付制限期間がなく、待期期間終了後すぐに受給が開始されます。

給付額は、離職前6ヶ月間の賃金をもとに計算される「賃金日額」の50~80%が基本手当日額として支給されます。具体的な受給額は個人の賃金や年齢によって大きく異なります。上記のシミュレーターでご自身の概算額をご確認ください。

給付日数は、被保険者期間や離職時の年齢によって90日から最大150日(自己都合の場合)と定められています。詳しい金額や給付日数については、ハローワークで試算してもらうことができます。

特定理由離職者に該当するケースを知っておこう

特定理由離職者とは、本人の意思による離職であっても、正当な理由があると認められる場合に適用される制度です。結婚に関連するケースでは、主に以下のような状況が該当する可能性があります。

特定理由離職者に該当する可能性のあるケース
  1. 配偶者の転勤に伴う引っ越し:パートナーの転勤で他県に引っ越すことになり、現在の職場への通勤が物理的に不可能になった場合
  2. 妊娠・出産・育児による離職:妊娠・出産・育児により離職し、その後就職活動を行う意思がある場合

ただし、すぐに専業主婦(主夫)になることを前提としている場合は、「働く意思がない」と判断され、受給対象外となることがあります。特定理由離職者に認定されると、給付制限期間がなくなり、失業保険の受給要件も緩和されるため、該当する可能性がある方はハローワークで相談してみることをおすすめします。

妊娠の場合は受給期間延長の手続きが可能

妊娠を理由に退職した場合、または退職後に妊娠が判明した場合でも、失業保険の受給期間を延長できる制度があります。通常、失業保険の受給期間は退職日の翌日から1年間と定められていますが、妊娠・出産・育児により30日以上働くことができない状態にある場合は、最大で3年間、受給期間を延長することが可能です。

つまり、本来の受給期間1年に加えて、最大3年間延長することで、合計4年間の猶予が得られることになります。この制度を利用することで、出産・育児が落ち着いてから、改めて就職活動を開始し、失業保険を受給することができます。

延長の申請は、働けなくなった日の翌日から30日を経過した日以降、できるだけ早くハローワークで手続きを行う必要があります。妊娠を理由に退職される方は、この制度を活用することで、将来的な選択肢を広げることができるでしょう。

専業主婦になる場合は失業保険の対象外になる

失業保険は、あくまでも「働く意思と能力があるにもかかわらず、就職できない状態にある方」を支援するための制度です。そのため、退職後に専業主婦(主夫)になることを前提としている場合は、「働く意思がない」と判断され、失業保険の受給対象外となります。

具体的には、結婚後すぐにパートナーの扶養に入り、就職活動を行う予定がない場合や、家事・育児に専念する意思を明確にしている場合などが該当します。ハローワークでは、失業認定を受ける際に「求職活動の実績」を確認されるため、実際に就職活動を行っていない場合は受給が認められません。

もし将来的に働く可能性があるのであれば、一旦失業保険を受給せずに、前述の受給期間延長制度を利用することも検討してみてください。ご自身の状況に応じて、最適な選択をすることが大切です。

結婚を機に会社を辞める|伝え方とタイミングはいつが適切?

退職の意思は3ヶ月前に伝えるのが理想的な理由

結婚を機に退職することを決めたら、会社にはできるだけ早めに伝えることが円満退職への第一歩です。一般的には、退職希望日の3ヶ月前に伝えるのが理想的とされています。なぜなら、会社側はあなたの後任を探し、引き継ぎの準備を整える時間が必要だからです。

法律上は、民法の規定により2週間前に退職の意思を伝えれば退職できることになっていますが、実際には就業規則で「1ヶ月前」や「2ヶ月前」と定めている企業も多く存在します。また、あなたが担当している業務の重要度や引き継ぎの複雑さによっては、より長い期間が必要になることもあります。

3ヶ月前に伝えることで、会社側も余裕を持って対応でき、あなた自身も丁寧に引き継ぎを行うことができるため、円満に退職しやすくなります。特に、結婚式の準備と並行して引き継ぎを進める必要があるため、時間的な余裕を持つことは精神的にも大きなメリットとなるでしょう。

直属の上司への報告から始める

退職の意思を伝える際は、まず直属の上司に報告することが基本的なマナーです。同僚や先輩に先に話してしまうと、噂が広がって上司の耳に入ってしまい、信頼関係が損なわれる可能性があります。

上司への報告は、できるだけ対面で、落ち着いて話せる時間を確保してもらうことが望ましいです。

STEP
事前にアポイントを取る

「お話ししたいことがあるのですが、お時間をいただけますでしょうか」と事前に依頼し、会議室など静かな場所を確保します

STEP
明確に退職の意思を伝える

結婚を理由に退職することを明確に伝え、退職希望日や引き継ぎについての考えも併せて伝えます

STEP
質問には誠実に答える

上司からは退職の理由について詳しく聞かれることもありますが、プライベートな詳細まで話す必要はなく、「結婚に伴う引っ越しのため」「家庭との両立を考えて」など、簡潔に説明すれば十分です

誠実な態度で報告することで、上司からも理解と協力を得やすくなります。

繁忙期を避けて退職日を設定する

退職日を設定する際は、できるだけ会社の繁忙期を避けることが、円満退職のためのポイントです。例えば、年度末や決算期、大型プロジェクトの進行中など、会社が最も忙しい時期に退職すると、残されるメンバーに大きな負担がかかり、人間関係が悪化する可能性があります。

もちろん、結婚式の日程やパートナーの転勤時期など、自分ではコントロールできない事情もあるでしょうが、可能な範囲で会社の都合にも配慮することが、感謝の気持ちを示すことにつながります。退職日を決める際は、上司と相談しながら、業務の区切りが良いタイミングを選ぶとよいでしょう。

また、有給休暇の消化についても事前に計画を立て、引き継ぎが完了してから有給を使い切るようにスケジュールを組むことで、トラブルを避けることができます。配慮ある退職は、その後のキャリアでも良い評判として残る可能性がありますので、最後まで責任を持った対応を心がけましょう。

SNSや職場での発表は慎重に行うべき理由

退職が決まっても、SNSや職場で安易に情報を拡散することは避けるべきです。まず、会社の正式な承認を得る前に、SNS上で「退職します」「結婚するので仕事を辞めます」などと投稿してしまうと、会社側から不誠実だと受け取られる可能性があります。特に、取引先や顧客がSNSでつながっている場合、会社の信用問題にも発展しかねません。また、職場内でも、正式な発表前に同僚に話してしまうと、噂が先行して混乱を招くことがあります。

退職の情報は、上司から人事部への報告、正式な退職承認、そして部署内や関係者への公式なアナウンスという順序で進むのが一般的です。この流れを尊重し、正式な発表があってから、改めて同僚や関係者に個別に挨拶をすることが、社会人としてのマナーです。結婚や退職は嬉しい出来事ですが、職場での立場を最後まで大切にし、慎重に対応することで、円満に次のステップへ進むことができます。

結婚を機に退職|円満退職のための具体的な進め方

仕事の引き継ぎは丁寧にマニュアルを作成する

円満退職のために最も重要なのが、後任者へのしっかりとした引き継ぎです。口頭での説明だけでなく、業務マニュアルを作成しておくことで、後任者が困ったときにいつでも確認できる資料を残すことができます。

業務マニュアルに含めるべき内容
  • 日常業務の手順と作業時間の目安
  • 使用するツールやシステムの操作方法
  • 取引先の連絡先や担当者情報、注意点
  • トラブル対応のフローと過去事例
  • 業務の優先順位と判断基準
  • 月次・年次で発生する定例業務のスケジュール

引き継ぎは、後任者が決まってから行うだけでなく、退職が決まった段階から少しずつマニュアルを整備しておくことで、余裕を持って対応できます。丁寧な引き継ぎは、あなたの仕事への誠実さを示すものであり、退職後も良い評価として残ります。将来的に同じ業界で働く可能性もあるため、最後まで責任を持って取り組むことが大切です。

お世話になった方への挨拶回りの進め方

退職が正式に決まり、社内での発表が済んだら、お世話になった方々への挨拶回りを行いましょう。

STEP
社内の関係者への挨拶

直接指導を受けた上司や先輩、一緒にプロジェクトを進めたチームメンバーなどへ、感謝の気持ちを具体的に伝えます。例えば、「○○プロジェクトでご指導いただき、本当に成長できました」といった具体的なエピソードを添えると良いでしょう

STEP
取引先や社外関係者への挨拶

定期的にやり取りをしていた取引先には、後任者を紹介し、スムーズに業務が引き継がれるよう配慮することが重要です

STEP
タイミングの調整

挨拶回りは、退職日の1~2週間前から最終日にかけて計画的に行うとよいでしょう

時間がない場合は、メールでの挨拶も可能ですが、可能な限り直接お会いして感謝を伝えることが、今後の関係を良好に保つためのポイントです。

最終日の挨拶とメールの文例

退職の最終日には、お世話になった方々へ改めて感謝の気持ちを伝えましょう。朝の朝礼や終業時のミーティングなどで、簡潔に挨拶をする機会が設けられることもあります。

その際は、「これまで温かくご指導いただき、本当にありがとうございました。結婚を機に退職することになりましたが、ここで学んだことを今後の人生に活かしていきたいと思います」といった内容で、感謝の気持ちと今後の抱負を伝えるとよいでしょう。

また、社内の全員にメールで挨拶を送る場合は、以下のような例を参考にしてください。

例文

最後まで誠実な態度を保つことで、良い印象を残して退職することができます。

退職日まで気を抜かずに仕事に取り組む

退職が決まると、どうしても気持ちが緩んでしまいがちですが、最終日まで真摯に仕事に取り組む姿勢が大切です。なぜなら、退職間際の態度や仕事ぶりは、周囲の記憶に強く残るからです。引き継ぎが完了したからといって手を抜いたり、遅刻や早退が増えたりすると、それまで築いてきた信頼が一気に損なわれる可能性があります。

特に、有給休暇を消化する期間であっても、緊急の問い合わせには対応できる体制を整えておくなど、最後まで責任感を持った行動を心がけましょう。また、退職日が近づくと、送別会や挨拶の機会が増えることもありますが、業務時間中は仕事に集中し、プライベートな準備は就業後に行うようにしましょう。

結婚という幸せな門出を迎えるからこそ、周囲の方々への感謝と配慮を忘れずに、最後まで誠実に仕事に向き合うことが、円満退職の鍵となります。

結婚を機に退職|履歴書や退職届の正しい書き方

退職願・退職届には「一身上の都合」と記載する

退職願や退職届を提出する際、退職理由の欄には「一身上の都合により」と記載するのが一般的です。これは、プライベートな理由での退職を意味する定型文であり、結婚退職の場合もこの表現を使用することが慣例となっています。具体的に「結婚のため」と書くことも可能ですが、多くの企業では「一身上の都合」という表現で十分とされています。

退職願と退職届の違いについても理解しておきましょう。退職願は「退職させていただきたい」という申し出であり、会社側が承認する前の段階で提出するものです。一方、退職届は退職が正式に承認された後、または自己都合で確実に退職する意思を示す際に提出する書類です。

どちらを提出するかは会社の就業規則や慣例によって異なるため、人事部や上司に確認してから作成することをおすすめします。書式についても会社指定のフォーマットがある場合が多いので、事前に確認しておくとスムーズです。

履歴書には「結婚を機に退職」と書いても良い?

退職後に再就職活動を行う際、履歴書の職歴欄にどのように記載するかは悩むポイントです。結論から言えば、「結婚に伴い退職」または「結婚を機に退職」と記載することは問題ありません。むしろ、正直に理由を記載することで、採用担当者はあなたの退職がネガティブな理由ではないことを理解できます。

ただし、結婚退職から時間が経っている場合や、ブランク期間が長い場合は、その期間に何をしていたかを補足することも有効です。

  • 「結婚に伴い退職。その後、資格取得に向けて勉強」
  • 「結婚・出産のため退職。育児に専念後、就業意欲が高まり再就職を希望」

一方で、「一身上の都合により退職」とだけ記載することも可能ですが、面接で理由を聞かれた際に正直に答える準備をしておくことが大切です。嘘をついたり、あいまいにしたりすることは、後々トラブルの原因になる可能性があるため避けましょう。

面接で結婚退職について聞かれたときの答え方

再就職の面接で、前職の退職理由を聞かれることはよくあります。結婚退職の場合、正直に「結婚を機に退職しました」と答えることが基本です。その際、ネガティブな印象を与えないように、前向きな理由を添えることが効果的です。

例えば、「結婚に伴い引っ越しをしたため、通勤が困難になり退職しました。現在は新しい生活も落ち着き、改めてキャリアを築いていきたいと考えています」といった説明であれば、採用担当者も納得しやすいでしょう。また、「今後も長く働き続けたい」という意思を明確に示すことも重要です。

採用側が懸念するのは、「また結婚や出産を理由にすぐ退職してしまうのではないか」という点です。そのため、「家庭と仕事を両立しながら、長期的に貢献したい」「パートナーも仕事の継続を応援してくれている」といった言葉を添えることで、安心感を与えることができます。誠実に、そして前向きに答えることが、好印象につながります。

結婚を理由にした退職で嘘をつくリスク

退職理由として結婚を挙げることは円満退職につながりやすいため、本当は別の理由で辞めたいのに「結婚」を理由にするという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、嘘をつくことにはいくつかのリスクが伴います。

  • 嘘を重ねる必要が出てくる:結婚の予定がないのに「結婚のため」と言ってしまうと、結婚式の日程を聞かれたり、パートナーの話題を振られたりした際に対応に困ることがあります
  • 業界内で嘘がばれる可能性:同じ業界で働き続ける場合、元同僚や上司と再会する可能性もあり、その際に嘘がばれてしまうと信頼を失うことになります
  • 再就職時の確認で矛盾が生じる:前職の会社に在籍確認や推薦状の依頼をする場合、退職理由の矛盾が発覚することもあります

円満退職は大切ですが、それ以上に誠実さを保つことが長期的には重要です。どうしても退職理由を詳しく説明したくない場合は、「一身上の都合」という表現にとどめ、無理に具体的な理由を作り上げないことをおすすめします。

結婚を機に退職した後の手続き|健康保険・年金・税金

パートナーの扶養に入る場合は5日以内に手続きを

退職後、パートナーの扶養に入ることを検討されている方は、退職日から5日以内に手続きを行う必要があります。なぜなら、健康保険の空白期間を作らないためには、速やかに手続きを進めることが重要だからです。パートナーの勤務先の健康保険組合や協会けんぽに、被扶養者として加入するための申請を行います。

扶養加入時に必要な書類
  • 退職証明書または離職票
  • マイナンバーカードまたは通知カード
  • 所得証明書(場合により)
  • 健康保険被扶養者届

扶養に入るための条件は、年収が130万円未満(60歳以上または障害者の場合は180万円未満)であることが基本です。また、国民年金についても、第3号被保険者への切り替え手続きを行うことで、保険料の負担なく年金に加入し続けることができます。

手続きはパートナーの勤務先を通じて行うため、早めにパートナーに相談し、必要書類を揃えておくことをおすすめします。

国民健康保険・国民年金への切り替え方法

パートナーの扶養に入らない場合、または扶養の条件を満たさない場合は、国民健康保険と国民年金に自分で加入する必要があります。退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村役場で手続きを行いましょう。

STEP
必要書類を準備する

健康保険資格喪失証明書(前職の会社が発行)、本人確認書類、マイナンバーカードなどが必要です

STEP
市区町村役場で加入手続き

国民健康保険と国民年金の両方の手続きを同時に行うことができます

STEP
保険料を確認する

国民健康保険の保険料は、前年の所得をもとに計算されるため、退職した年は前職の収入が反映され、思いのほか高額になることもあります

国民年金の保険料は、令和7年度の場合、月額16,980円となっており、全国一律の金額です。もし収入が少なく保険料の支払いが困難な場合は、免除や納付猶予の制度もありますので、役場の窓口で相談してみてください。

任意継続被保険者制度という選択肢もある

退職後の健康保険には、もう一つの選択肢として「任意継続被保険者制度」があります。これは、退職前に加入していた健康保険に、個人で継続加入できる制度です。

任意継続の条件とメリット
  • 加入条件:退職日までに健康保険の被保険者期間が継続して2ヶ月以上あること、退職日の翌日から20日以内に申請すること
  • メリット:在職中と同じ保険証が使え、扶養家族がいる場合は家族も一緒に加入できる
  • 注意点:保険料は全額自己負担となり、会社が負担していた分も含めて支払う必要があるため、在職中の約2倍の保険料がかかる

国民健康保険と任意継続、どちらが安いかは前年の所得によって異なるため、事前に両方の保険料を試算してから選択することをおすすめします。任意継続の期間は最大2年間で、その後は国民健康保険やパートナーの扶養に切り替える必要があります。

住民税の納付方法が切り替わる点に注意

退職すると、住民税の納付方法が変わる点にも注意が必要です。在職中は、住民税が給与から天引き(特別徴収)されていましたが、退職後は自分で納付する普通徴収に切り替わります。退職した時期によって、納付方法が異なります。

  • 1月から5月の間に退職した場合:最後の給与や退職金から、5月分までの住民税が一括で天引きされることが一般的です
  • 6月から12月の間に退職した場合:退職月までの住民税は給与から天引きされますが、残りの期間分は後日、納付書が自宅に送られてきますので、自分で納付する必要があります

住民税は前年の所得に基づいて計算されるため、退職した年であっても前職の収入分の住民税を支払う義務があります。納付書が届いたら、期限内に忘れずに納付しましょう。分割払いも可能ですが、納付を忘れると延滞金が発生する可能性があるため注意が必要です。

源泉徴収票は確定申告に必要なので保管する

退職時には、会社から源泉徴収票が発行されます。この源泉徴収票は、その年に支払われた給与の総額と、すでに納めた所得税の金額が記載された重要な書類です。退職した年内に再就職しない場合、または年内に再就職しても前職分の年末調整が行われなかった場合は、翌年に自分で確定申告を行う必要があります。

確定申告を行うことで、払いすぎた所得税が還付される可能性があります。特に、年の途中で退職し、その後収入がない場合は、還付金が受け取れるケースが多いので、必ず確定申告を行いましょう。源泉徴収票は再発行も可能ですが、手間がかかるため、受け取ったらすぐに大切に保管してください。

また、再就職先で年末調整を受ける際にも、前職の源泉徴収票の提出を求められることがありますので、紛失しないよう注意が必要です。確定申告の期限は、原則として翌年の2月16日から3月15日までとなっています。

結婚退職以外の選択肢|働き方を変えるという方法

正社員を継続しながらテレワークや時短勤務を活用

結婚を機に完全に退職するのではなく、正社員を継続しながら働き方を調整するという選択肢もあります。近年では、働き方改革の推進により、多くの企業でテレワーク(リモートワーク)制度や時短勤務制度が導入されています。

  • テレワークの活用:通勤時間を削減でき、家事や結婚式の準備と仕事を両立しやすくなります
  • 時短勤務制度:勤務時間を短縮し、プライベートの時間を確保することが可能です
  • 部署異動や業務調整:負担の少ない部署への異動や、業務内容の見直しも選択肢の一つです

正社員としての雇用を維持することで、社会保険や福利厚生も継続でき、キャリアの空白期間も生じないというメリットがあります。まずは、人事部や上司に相談してみることをおすすめします。会社側も、経験豊富な社員に辞められるよりは、働き方を調整して継続してもらうほうが助かるケースが多いため、意外と柔軟に対応してもらえる可能性があります。

派遣社員として働く柔軟な働き方

正社員としてのフルタイム勤務が難しい場合、派遣社員として働くという選択肢も検討する価値があります。派遣社員のメリットは、勤務時間や勤務日数を比較的自由に選べる点です。

例えば、週3日勤務や時短勤務など、自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能になります。また、派遣社員は専門的なスキルを活かせる職種も多く、正社員時代に培った経験を活かして、高時給で働けるケースもあります。さらに、派遣会社が間に入ることで、雇用主との交渉や契約更新の手続きがスムーズに進むというメリットもあります。

一方で、派遣社員は契約期間が定められており、雇用の安定性では正社員に劣る点や、ボーナスや退職金がないことが多い点はデメリットと言えます。ただし、結婚後のライフステージの変化に柔軟に対応できる働き方として、派遣という選択肢は有効です。複数の派遣会社に登録し、自分に合った案件を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。

パート・アルバイトで時間の自由度を高める

パートやアルバイトとして働くことも、結婚後の生活と仕事を両立するための選択肢の一つです。パート・アルバイトの最大のメリットは、勤務時間や勤務日数を自分の都合に合わせて調整しやすい点です。

例えば、週に数日だけ働く、午前中だけ働くといった柔軟なシフトを組むことができます。また、未経験の職種にチャレンジしやすいのも魅力です。正社員時代とは異なる分野で働くことで、新しいスキルや経験を積むことができ、今後のキャリアの幅を広げることにもつながります。

さらに、パート・アルバイトであれば、パートナーの扶養の範囲内で働くことも可能で、税金や社会保険料の負担を抑えながら収入を得ることができます。ただし、正社員や派遣社員と比べると時給が低いことが多く、福利厚生も限定的です。また、キャリアアップの機会も少ない傾向にあります。

それでも、家庭を優先しながら社会とのつながりを保ち、一定の収入を得る手段として、パート・アルバイトは現実的な選択肢と言えるでしょう。

フリーランスとして在宅中心の仕事にシフトする

結婚を機に、フリーランスとして独立するという選択肢もあります。特に、デザイナー、ライター、エンジニア、コンサルタントなど、専門的なスキルを持っている方にとっては、フリーランスは魅力的な働き方です。在宅で仕事ができるため、住む場所に縛られず、パートナーの転勤にも柔軟に対応できます。また、仕事の量や時間を自分でコントロールできるため、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

一方で、フリーランスには収入が不安定というリスクがあります。仕事が途切れると収入がゼロになる可能性もあるため、安定した案件を確保することが重要です。また、社会保険や年金は自分で手続きを行い、保険料も全額自己負担となります。確定申告などの事務作業も自分で行う必要があり、会社員時代よりも責任が増えます。

それでも、自分のペースで働きたい、スキルを活かして独立したいという方にとっては、フリーランスは理想的な選択肢となるでしょう。事前に十分な準備と計画を立てることが成功の鍵です。

よくある質問|結婚を機に退職する際の疑問にお答えします

結婚を機に退職する割合はどのくらいですか?

厚生労働省の雇用動向調査によると、結婚を理由に退職する方の割合は非常に少なく、全体の0.2~0.3%程度となっています。つまり、1000人の退職者がいた場合、結婚を理由に退職する方は2~3人程度という計算になります。この数値は年々減少傾向にあり、かつては一般的だった「寿退社」という習慣も、現代では少数派となっています。

その背景には、女性の社会進出の推進、共働き世帯の増加、そしてキャリアを継続したいと考える方が増えたことなどが影響しています。したがって、現代において結婚を機に退職することは、決してスタンダードな選択ではないと言えます。

結婚を機に会社を辞める言い方で適切な表現は?

会社に退職の意思を伝える際、最も一般的で適切な表現は「一身上の都合により退職させていただきたい」です。この表現は、プライベートな理由での退職を丁寧に伝える定型文として広く使われています。

もし具体的に結婚を理由として伝えたい場合は、以下のような表現が適切です。

  • 「結婚に伴い、新しい生活を始めるため」
  • 「結婚を機に、家庭と仕事の両立を考え」
  • 「配偶者の転勤に伴い、引っ越しをすることになったため」

いずれの場合も、これまでお世話になったことへの感謝の気持ちを伝え、引き継ぎをしっかり行う意思を示すことが、円満退職につながります。

結婚をきっかけに退職するのは一般的ですか?

前述の通り、統計データからは結婚を機に退職する方は全体の0.2~0.3%程度であり、現代においては一般的とは言えません。共働き世帯が全体の約7割を占める現在、多くの方は結婚後も仕事を継続する選択をしています。ただし、「一般的かどうか」よりも、「自分にとって最適な選択かどうか」を考えることが重要です。

パートナーの転勤、妊娠・出産の予定、キャリアチェンジの希望など、個人の事情はさまざまです。周囲の意見や社会的な傾向に流されるのではなく、自分とパートナーが納得できる選択をすることが、後悔しないためのポイントです。結婚を機に退職することが少数派であっても、それがあなたにとって最良の選択であれば、自信を持って決断してよいのです。

結婚退職して後悔する人にはどんな特徴がありますか?

結婚退職後に後悔する方には、いくつかの共通した特徴があります。

  • 経済的な見通しが甘かった:パートナーの収入だけでは想定よりも生活が苦しく、贅沢ができなくなったり、貯蓄ができなくなったりすることで後悔する
  • 社会とのつながりが減った:仕事を通じて得ていた達成感や人間関係が失われ、家にいることが多くなると、社会から取り残されたような気持ちになる
  • パートナーとの価値観の相違:退職前は「専業主婦になってほしい」と言っていたパートナーが、実際には家事を手伝わなかったり、経済的なプレッシャーから不満を口にしたりする
  • 再就職の難しさ:再就職を希望したときに、ブランク期間が長く、思うように仕事が見つからない

これらを避けるためには、退職前に十分な準備と話し合いを行うことが重要です。特に、経済面とパートナーとの価値観の共有については、時間をかけて確認しておくことをおすすめします。

結婚退職後に再就職するのは難しいですか?

結婚退職後の再就職の難易度は、ブランク期間の長さ、年齢、保有スキル、希望する職種などによって大きく異なります。ブランク期間が1~2年程度であれば、比較的スムーズに再就職できるケースが多いですが、5年以上のブランクがある場合は、ハードルが高くなる傾向にあります。特に、専門性の高い職種や、技術の進歩が早い業界では、知識やスキルが陳腐化してしまうリスクがあります。

ただし、ブランク期間中に資格を取得したり、パートやボランティアで社会とのつながりを保ったりすることで、再就職の可能性を高めることができます。また、正社員にこだわらず、派遣社員やパートタイムからスタートすることで、徐々にキャリアを再構築していく方法もあります。結婚退職後の再就職が決して不可能ではありませんが、計画的に準備を進めることが成功の鍵となります。

退職後のキャリアや生活設計に関するお悩み相談|退職リトリート

退職手続きや給付金申請でお困りの方へ

結婚を機に退職を考えている、または既に退職された方の中には、失業保険の手続きや給付金の申請について「複雑で分かりにくい」「自分は受給対象になるのか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。

退職リトリートは、そうした不安を安心に変えるためのサポートサービスです。社労士監修のもと、雇用保険や退職に関する制度に精通した専門スタッフが、あなたの状況に合わせて丁寧にご案内いたします。失業保険の受給条件に関する一般的な情報提供、必要書類のご案内、ハローワークでの手続きの流れのご説明など、お客様ご自身が手続きを進める際の一つひとつのステップをサポートいたします。

特に、パートナーの転勤に伴う引っ越しや、妊娠を理由とした退職の場合、特定理由離職者として認定される可能性があり、受給条件が優遇されることもあります。こうした制度を正しく理解し、適切に活用することで、退職後の経済的な不安を軽減できる場合があります。

詳しい情報をお知りになりたい方、まずはご自身が制度を活用できる可能性があるか確認してみたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

※実際の手続きはご本人様がハローワークで行っていただく必要があります。受給の可否及び金額は、ハローワークでの審査により決定されます。

失業保険 総額シミュレーター

失業保険 総額シミュレーター

※計算は概算です。
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。

下記の表で給付日数を確認したら、上記のシミュレーターに「年収」「年齢」「給付日数」を入力してください。失業保険の基本手当日額と受給総額が自動でシミュレーションできます。

自己都合退職の場合
雇用保険の加入期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
※表は横スクロールできます
会社都合退職・特定理由離職者の場合
雇用保険の加入期間
年齢 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30~34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35~44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45~59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60~64歳 90日 150日 180日 210日 240日
※表は横スクロールできます

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

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この記事を書いた人

【社労士監修】失業手当を平均3倍・最大310万円へ導く退職給付金サポート。
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