途中退職しても大丈夫?月途中・年度途中で辞める時の損得と必要な手続き

途中退職しても大丈夫?月途中・年度途中で辞める時の損得と必要な手続き

「今すぐ会社を辞めたいけれど、月の途中や年度の途中で退職しても法律的に問題ないのだろうか」「契約期間の途中で辞めたら損害賠償を請求されないだろうか」といった不安を抱えている方は少なくありません。

結論から言えば、法律上、労働者には退職の自由が認められており、雇用形態に応じた適切な手順を踏むことで退職が可能です。ただし、退職日のタイミングによって社会保険料の負担額が変わったり、年末調整や確定申告などの手続きが必要になったりと、知っておくべきポイントがいくつかあります。

この記事では、途中退職に関する法的な根拠から、月途中退職と月末退職の損得、円満退職のための伝え方、退職後の手続きまで、退職を検討している方が安心して次のステップに進めるよう、正確な情報を分かりやすくお伝えします。

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

この記事でわかること
  • 途中退職は法律上可能か?正社員・契約社員・パート別の法的根拠と退職の権利
  • 月途中退職と月末退職の社会保険料の違い
  • 年度途中・契約途中で辞める時のデメリットと注意すべきポイント
  • 途中退職時の退職金・満了金の扱いと年末調整・確定申告の手続き方法
  • 円満退職を実現する伝え方と言ってはいけない退職理由
目次

途中退職は法律上可能?

途中退職が法律的に認められているかどうかは、多くの方が最初に抱く疑問でしょう。結論として、雇用形態や状況によって適用される法律は異なりますが、いずれの場合も退職の自由は法律で保障されています。

民法では、正社員などの無期雇用契約と、契約社員・パートなどの有期雇用契約で、それぞれ異なる規定が設けられています。そのため、まずは自分の雇用形態に応じた法的根拠を理解しておくことが大切です。これにより、退職の際に不安を感じることなく、適切な手順を踏むことができるでしょう。

正社員は民法627条で2週間前の申し出により退職可能

正社員など雇用期間の定めがない無期雇用契約の場合、民法第627条第1項により、退職の意思を伝えてから2週間が経過すれば退職できると定められています。この規定は、労働者が不当に長期間拘束されることを防ぎ、退職の自由を保障するために設けられたものです。

たとえば、就業規則に「退職する場合は1ヶ月前までに申し出ること」と記載されていても、法律上は2週間前の申し出で退職の権利が認められます。つまり、会社の承諾がなくても、退職の意思表示から2週間が経過すれば雇用契約は終了します。

ただし、円満退職を目指すのであれば、就業規則に定められた期間に沿って退職の意思を伝えることが望ましいでしょう。引き継ぎ期間を十分に確保することで、職場の同僚や上司への配慮を示すことができ、退職後の関係性も良好に保つことができます。

契約社員・パートは民法628条の「やむを得ない事由」があれば退職可能

有期雇用契約(契約社員やパート)の場合、原則として契約期間中は雇用契約を継続する必要がありますが、民法第628条により「やむを得ない事由」があれば、契約期間の途中であっても直ちに契約を解除できると定められています。やむを得ない事由とは、具体的には本人の病気やケガ、家族の介護が必要になった場合、職場でハラスメントを受けた場合、契約内容と実際の業務内容が大きく異なる場合などが該当する可能性があります。

また、労働基準法第137条(附則)では、契約期間が1年を超える有期雇用契約を締結した労働者は、労働契約の初日から1年を経過した後であれば、やむを得ない事由がなくてもいつでも退職を申し出ることができると規定されています。なお、6ヶ月や1年などの短期契約を反復更新している場合は、この規定の対象外となることに注意が必要です。

ただし、民法第628条の後段には、「その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う」という規定もあります。とはいえ、正当な理由がある場合に損害賠償を請求されるケースは実際には少なく、誠実に退職の意思を伝え、引き継ぎを行うことで、多くの場合は円満に退職できるでしょう。

年度途中の退職も法律上は問題なし

保育士や教師、公務員など年度単位で業務が進む職種では、「担任だから年度末まで辞められない」「年度途中で辞めるのは無責任だ」といった職場の雰囲気や慣行があるかもしれません。しかし、法律的には年度途中の退職も認められており、民法第627条に基づく退職の自由が優先されます。

年度途中の退職が「無責任」と思われがちなのは、子どもたちや利用者への影響、残された同僚への業務負担が懸念されるためです。一方で、心身の健康を害してまで働き続けることは、長期的には自分自身だけでなく周囲にも悪影響を及ぼす可能性があります。

そのため、年度途中で退職せざるを得ない状況になった場合は、できるだけ早めに退職の意思を伝え、2〜3ヶ月程度の引き継ぎ期間を確保することが円満退職へのポイントです。これにより、後任者への引き継ぎや業務の整理を丁寧に行うことができ、職場への影響を最小限に抑えられるでしょう。

月途中退職と月末退職、社会保険料の違い

退職日を月の途中にするか月末にするかは、社会保険料の負担額に大きく影響します。なぜなら、社会保険の資格喪失日が「退職日の翌日」と定められており、資格喪失日が属する月の前月分までの保険料を納める仕組みになっているためです。

たとえば、同じ7月に退職する場合でも、7月15日に退職するか7月31日に退職するかで、最終月の社会保険料の負担が変わってきます。この違いを理解しておくことで、自分の状況に合った最適な退職日を選ぶことができるでしょう。

ただし、社会保険料だけで退職日を決めるのではなく、転職先の入社日や退職後の保険の選択肢(国民健康保険、任意継続、配偶者の扶養など)も含めて総合的に判断することが大切です。

月途中退職の場合は退職月の社会保険料が発生しない

月の途中で退職した場合、退職日の翌日が社会保険の資格喪失日となり、資格喪失日が属する月の前月分までを納めるため、退職月の社会保険料は発生しません。

具体的な例で見てみましょう。7月15日に退職した場合、資格喪失日は7月16日となります。この場合、7月分の社会保険料は発生せず、6月分までの保険料を支払うことになります。同様に、月末の1日前である7月30日に退職した場合も、資格喪失日は7月31日となり、7月分の社会保険料の負担はありません。

そのため、最終給与から控除される社会保険料は前月分のみとなり、手取り額が比較的多くなるというメリットがあります。ただし、退職後すぐに転職しない場合は、国民健康保険や国民年金への切り替え手続きが必要になる点には注意が必要です。

月末退職の場合は退職月の社会保険料が発生する

一方、月末日に退職した場合、資格喪失日は翌月1日となるため、退職月の社会保険料が発生します。たとえば、7月31日に退職した場合、資格喪失日は8月1日となり、7月分の社会保険料を納める必要があります。

この場合、最終給与からは前月分(6月分)と退職月分(7月分)の2ヶ月分の社会保険料が控除されるため、手取り額が大きく減少します。給与の金額によっては、最終月の手取りがかなり少なくなる可能性があるため、退職前に確認しておくと安心です。

ただし、月末まで社会保険に加入していることで、退職後の保険の切れ目がなく、スムーズに次の保険に移行できるというメリットもあります。特に、転職先が決まっていて翌月1日から新しい会社で働く場合は、月末退職により社会保険が途切れることなく継続されるため、手続きの手間が少なくなります。

転職先が決まっている場合の退職日の選び方

転職先が決まっていて、翌月初日から新しい会社で働く場合、退職日をどう設定するかは個人の状況により異なります。月末の1日前に退職すれば、退職月の社会保険料負担を避けられるため、一時的に手取り額を増やすことができます。

一方で、月末の1日前に退職した場合、退職日と新しい会社の入社日の間に空白期間が生じるため、その間は国民健康保険や国民年金への加入手続きが必要になります。手続きの手間を考えると、月末退職を選んで社会保険を継続させる方が、結果的にスムーズな場合もあります。

また、配偶者の扶養に入る予定がある場合や、転職までに数ヶ月の空白期間がある場合は、月末の1日前に退職することで、退職月の社会保険料負担を避けつつ、配偶者の扶養や国民健康保険へ切り替えるという選択肢も検討できます。つまり、どちらが得かは一概には言えないため、自分の転職スケジュールや家族の状況に合わせて判断することが大切です。

途中退職のデメリットとして知っておくべきこと

途中退職には法律的な問題はありませんが、いくつかのデメリットや注意点があります。なぜなら、退職のタイミングによっては職場の同僚や取引先に影響を与えたり、退職後の手続きが増えたりする可能性があるためです。

ここでは、年度途中退職の影響、契約途中のパート退職で考慮すべきポイント、月末退職の業務面での影響、そして退職後の税金・保険手続きという4つの視点から、途中退職のデメリットを整理します。これらを事前に理解しておくことで、円満退職に向けた準備ができるでしょう。

年度途中退職は同僚や子どもたちに影響を与える可能性

保育士や教師など年度単位で業務が進む職種では、年度途中での退職が子どもたちや保護者、同僚に影響を与える可能性があります。特に担任を持っている場合、担任の変更により子どもたちが不安を感じたり、保護者からの信頼関係を再構築する必要が生じたりすることがあります。

また、引き継ぎが不十分だと、残された同僚の業務負担が増加し、職場全体の士気にも影響を及ぼすかもしれません。そのため、年度途中で退職する場合は、できるだけ早い段階で上司に相談し、2〜3ヶ月程度の引き継ぎ期間を確保することが大切です。

ただし、これらは円満退職のための配慮事項であり、法的な退職の制限ではありません。心身の健康を害してまで働き続けることは、長期的には自分自身にも周囲にも良い結果をもたらしません。やむを得ない事情がある場合は、誠実に状況を説明し、できる範囲で引き継ぎを行うことで、理解を得られることも多いでしょう。

契約途中のパート退職で考慮すべきポイント

契約社員やパートなど有期雇用契約の場合、契約期間の途中で退職すると、満了金や契約更新時の手当が受け取れなくなる可能性があります。満了金とは、契約期間を全うしたことに対して支給される一時金で、企業によっては「慰労金」や「報奨金」などの名称で呼ばれることもあります。

満了金は「契約期間を満了すること」が支給条件となっているため、途中退職すると支給対象から外れるケースが多いことに注意が必要です。すでに働いた分については支払われるはずという期待を持つ方もいるかもしれませんが、満了金は積み立て方式ではなく、満了時の一括支給を条件としている場合が多いため、権利が確定しないのです。

また、民法第628条の「やむを得ない事由」に該当しない理由で途中退職した場合、理論上は損害賠償を請求される可能性もあります。ただし、実際に損害賠償が請求されるケースは少なく、病気、介護、ハラスメントなどの正当な理由がある場合は、誠実に状況を説明することで理解を得られることがほとんどです。

月末退職は業務繁忙期と重なる場合がある

月末は多くの企業で業務が集中しやすい時期です。なぜなら、給与計算、月次決算、取引先への請求書発行、在庫管理、新規入社者の受け入れ準備など、月次で処理すべき業務が重なるためです。

月末に退職することで、同僚や上司がこれらの業務を引き継ぎながら対応しなければならず、過剰な負担をかける可能性があります。そのため、月末退職を選ぶ場合は、引き継ぎのスケジュールを十分に確保し、業務マニュアルの整備や後任者へのレクチャーを丁寧に行うことが円満退職のポイントです。

一方で、社会保険料の負担を考慮して月末の1日前に退職する場合は、業務の繁忙期を避けつつ、社会保険料の負担も抑えられるというメリットがあります。自分の退職日と職場の状況を総合的に判断し、最も影響の少ない日程を選ぶことが大切です。

途中退職後の年末調整や確定申告の手続きが必要になる

年の途中で退職した場合、退職後の状況によっては自分で確定申告を行う必要があります。なぜなら、年末調整は12月時点で在籍している従業員に対して会社が行う手続きであり、年の途中で退職すると年末調整を受ける機会がないためです。

具体的には、退職後に転職せず12月時点で離職中の場合、翌年の2月16日から3月15日までの期間に確定申告を行う必要があります。確定申告では、退職した会社から発行される源泉徴収票が必要となるため、退職時に必ず受け取っておきましょう。

また、年の途中で転職した場合でも、新しい会社で前職分の源泉徴収票を提出すれば、転職先で年末調整を受けることができます。そのため、転職する際は前職の源泉徴収票を忘れずに新しい会社に提出してください。

なお、源泉徴収された税額は概算であるため、実際に納付すべき所得税額よりも多くなっていることが一般的です。確定申告を行うことで、払いすぎた税金が還付される可能性があるため、忘れずに手続きを行うことをおすすめします。

途中退職の退職金はどうなる?雇用形態別の扱い

退職金の有無や支給額は、退職のタイミングや雇用形態によって大きく異なります。なぜなら、退職金は法律で義務付けられているものではなく、各企業の就業規則や退職金規定に基づいて支給されるためです。

ここでは、正社員、契約社員・パート、公務員それぞれの雇用形態において、途中退職した場合の退職金の扱いについて解説します。自分の雇用形態と会社の退職金規定を確認することで、途中退職による金銭面への影響を把握できるでしょう。

正社員の途中退職と退職金の関係

正社員の退職金は、一般的に勤続年数や退職事由(自己都合、会社都合、定年退職など)によって計算されます。年度の途中で退職した場合でも、会社の退職金規定に定められた条件を満たしていれば、退職金が支給される可能性があります。

ただし、退職金の支給条件として「勤続○年以上」といった最低勤続年数が設定されている場合、その期間に満たない場合は退職金が支給されないこともあります。また、自己都合退職の場合は会社都合退職と比べて支給率が低く設定されているケースが多く、同じ勤続年数でも受け取れる金額が少なくなる可能性があります。

そのため、退職を検討する際は、自社の退職金規定を確認し、自分が支給対象となるか、どの程度の金額が見込めるかを事前に把握しておくことをおすすめします。人事部や総務部に問い合わせることで、退職金の試算をしてもらえる場合もあります。

契約社員・パートの途中退職と退職金・満了金

契約社員やパートの場合、一般的には退職金制度が設けられていないケースが多い傾向にあります。その代わりに、契約期間を満了したことに対して「満了金」や「契約満了手当」が支給される制度を設けている企業もあります。

満了金は、契約期間を最後まで働き切ったことに対する報奨の意味合いがあり、途中退職した場合は支給対象から外れることが一般的です。たとえば、3ヶ月や6ヶ月などの契約期間の節目でまとめて支払われる設計となっており、途中で退職すると、それまでの期間に対する満了金も受け取れなくなる可能性があります。

ただし、企業によっては勤続年数に応じた退職金制度を契約社員にも適用している場合もあります。また、やむを得ない事由による退職の場合は、満了金の一部が支給される可能性もあるため、退職を検討する際は自社の規定を確認し、人事部に相談してみることをおすすめします。

年度途中退職の公務員の退職手当

公務員の退職手当は、国家公務員退職手当法や地方自治体の条例に基づいて支給されます。年度の途中で退職した場合でも、勤続年数や退職事由が退職手当の支給条件を満たしていれば、退職手当が支給されます。

公務員の退職手当は、勤続年数、退職事由(自己都合、定年退職、勧奨退職など)、退職時の給料月額などを基に計算されます。自己都合退職の場合は、勧奨退職や定年退職と比べて支給率が低く設定されていることが一般的です。

また、勤続年数が短い場合や、懲戒処分を受けて退職する場合は、退職手当が減額されたり不支給となったりすることもあります。年度途中の退職であっても、これらの条件に該当しない限りは、規定に基づいた退職手当が支給されるため、詳しくは所属する組織の人事担当部署に確認してみてください。

途中退職を円満に進めるための伝え方と手順

退職を決意したら、適切な伝え方と手順で進めることが円満退職への近道です。なぜなら、退職の伝え方次第で、職場との関係性や退職までの期間の過ごしやすさが大きく変わるためです。

ここでは、退職の意思を誰にいつ伝えるか、どのような理由で伝えるか、引き継ぎをどう進めるか、そして退職届と退職願の違いという4つの観点から、円満退職のポイントを解説します。これらを押さえることで、職場に配慮しながらスムーズに退職を進めることができるでしょう。

退職の意思は直属の上司に最初に伝える

退職を決めたら、まず直属の上司に相談しましょう。同僚や他の部署の人に先に話してしまうと、上司が人づてに退職の話を知ることになり、信頼関係を損ねる可能性があります。

退職を伝える時期は、円満退職を目指すなら就業規則に定められた期間を目安にすることをおすすめします。多くの企業では1〜3ヶ月前の申し出を求めているケースが多く、この期間を確保することで、引き継ぎや後任者の採用・育成に十分な時間を取ることができます。

法律上は2週間前の申し出で退職できますが、引き継ぎ期間や職場への配慮を考えると、できるだけ早めに伝えることが望ましいでしょう。また、上司に伝える際は、メールや電話ではなく、直接対面で伝えることが基本的なマナーです。忙しい時間帯を避け、落ち着いて話せる時間を作ってもらいましょう。

退職理由は前向きな表現で伝える

退職理由を伝える際は、会社や組織への批判は避け、前向きな表現に言い換えることが大切です。なぜなら、会社や上司への不満を退職理由として伝えると、職場との摩擦を生み、引き継ぎや退職までの業務がやりにくくなる可能性があるためです。

たとえば、「人間関係が悪い」「待遇に不満がある」「上司と合わない」といった本音は、円満退職を妨げるリスクがあります。その代わりに、「新しい分野でキャリアアップを目指したい」「家庭の事情により勤務時間の調整が難しくなった」「一身上の都合により」といった、相手を不快にさせない理由を用意しましょう。

ただし、ハラスメントや違法な労働環境など、正当な理由がある場合は、適切な相談窓口(労働基準監督署、労働組合、弁護士など)に相談することも検討してください。無理に前向きな理由を作る必要はなく、自分の権利を守ることも大切です。

引き継ぎ期間を十分に確保して円満退職を目指す

退職が決まったら、業務の引き継ぎを丁寧に行うことが重要です。特に年度途中や契約期間途中の退職では、後任者や同僚への配慮が円満退職のカギとなります。

引き継ぎの具体的な方法としては、まず業務の洗い出しを行い、どのような業務があるかをリスト化します。次に、業務マニュアルや引き継ぎノートを作成し、業務の手順、注意点、取引先の連絡先などを整理します。そして、後任者が決まったら、実際に業務を一緒に行いながら説明し、不明点を解消していきます。

また、取引先や関係部署への挨拶も忘れずに行いましょう。後任者への引き継ぎがスムーズに進むよう、取引先に後任者を紹介し、今後の連絡窓口を明確にしておくことで、業務の継続性を保つことができます。

引き継ぎを丁寧に行うことで、「最後まで責任を持って仕事をした」という印象を残すことができ、退職後の関係性も良好に保つことができるでしょう。

退職届と退職願の違いと使い分け方

退職の手続きを進める際、「退職届」と「退職願」の違いを理解しておくことが大切です。退職願は「退職させていただけないでしょうか」という退職の意思を会社に伝える書類であり、会社の承認を求める形式です。一方、退職届は「退職します」という確定的な意思表示の書類です。

一般的には、まず上司に口頭で退職の意思を伝え、その後に退職願を提出するという流れが多い傾向にあります。退職願の提出後、会社との話し合いや引き継ぎの調整が行われ、退職日が正式に決定した後に退職届を提出するケースもあります。

ただし、企業によっては最初から退職届の提出を求められる場合や、独自の退職申請書のフォーマットが用意されている場合もあります。そのため、退職の意思を伝えた後、人事部や総務部に確認し、会社の指定する手順に従って手続きを進めることをおすすめします。

よくある質問|途中退職に関する不安を解消します

途中退職を検討する際、多くの方が抱く疑問や不安があります。ここでは、実際によく寄せられる質問に対して、法律や制度に基づいた正確な情報をお伝えします。

これらの質問への回答を通じて、途中退職に対する不安を解消し、自信を持って次のステップに進んでいただけることを願っています。

月の途中で退職したら社会保険や給与はどうなりますか?

月の途中で退職した場合、退職日の翌日が社会保険の資格喪失日となるため、退職月の社会保険料は発生しません。たとえば、7月15日に退職した場合、資格喪失日は7月16日となり、6月分までの社会保険料を支払うことになります。

給与については、働いた日数分が支払われます。月給制の場合は日割り計算となり、実際に勤務した日数に応じた給与が支給されます。最終給与から控除される社会保険料は前月分のみとなるため、月末退職と比べて手取り額が多くなることが一般的です。

ただし、有給休暇の消化や退職金の有無、最終月の給与の支払日などについては、就業規則や雇用契約によって異なるため、事前に会社の人事部に確認しておくと安心です。また、退職後は国民健康保険や国民年金への切り替え手続きが必要になる場合がありますので、お住まいの市区町村の窓口で手続きを行いましょう。

契約期間途中でパートを辞めたら損害賠償を請求されますか?

民法第628条により、やむを得ない事由がある場合は契約期間途中でも退職が認められており、正当な理由があれば損害賠償を請求されることは一般的にはありません。やむを得ない事由とは、病気やケガ、家族の介護が必要になった場合、職場でハラスメントを受けた場合、契約内容と実際の業務が大きく異なる場合などが該当する可能性があります。

また、労働基準法第137条では、有期雇用契約であっても勤続1年以上の労働者は、いつでも退職を申し出ることができると規定されています。そのため、1年を超える有期雇用契約を結んでいて、かつ契約開始から1年以上経過している場合は、やむを得ない事由がなくても退職を申し出られる可能性があります。ただし、1年以下の短期契約を繰り返している場合は対象外です。

また、民法第628条の後段には、「その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う」という規定もあります。とはいえ、実際に損害賠償が請求されるケースは少なく、誠実に退職の意思を伝え、可能な範囲で引き継ぎを行うことで、多くの場合は円満に退職できるでしょう。

年度途中で退職すると退職金はもらえないのでしょうか?

退職金の支給については、法律で義務付けられているわけではなく、会社の就業規則や退職金規定によって異なります。年度途中の退職であっても、勤続年数や退職事由が退職金規定の条件を満たしていれば、退職金が支給される可能性があります。

一般的には、「勤続○年以上」といった最低勤続年数が設定されている場合が多く、その期間を満たしていない場合は退職金が支給されないこともあります。また、自己都合退職の場合は会社都合退職と比べて支給率が低く設定されているケースが多く、同じ勤続年数でも受け取れる金額が少なくなる可能性があります。

そのため、退職を検討する際は、自社の退職金規定を確認し、人事部や総務部に問い合わせることをおすすめします。退職金の試算をしてもらえる場合もあるため、退職による金銭面への影響を事前に把握しておくと安心です。

途中退職で言ってはいけない退職理由はありますか?

会社や上司への批判、感情的な不満、具体的すぎる人間関係のトラブルなどは、退職理由として伝えないほうがよいでしょう。なぜなら、これらの理由は職場との摩擦を生み、退職までの期間の業務や引き継ぎがやりにくくなる可能性があるためです。

具体的には、「給料が安い」「上司と合わない」「会社に将来性がない」「同僚と人間関係が悪い」といった本音は、円満退職を妨げるリスクがあります。また、嘘の退職理由を伝えることも、後々の信頼関係に影響を与える可能性があるため避けたほうがよいでしょう。

その代わりに、「一身上の都合」「家庭の事情により」「新しいキャリアへの挑戦」「スキルアップのため」といった、前向きかつ当たり障りのない表現を選ぶことをおすすめします。これにより、職場との良好な関係を保ちながら、スムーズに退職を進めることができるでしょう。

途中退職後の年末調整や確定申告はどうすればいいですか?

年の途中で退職し、同じ年内に再就職した場合は、転職先で年末調整を受けることができます。その際、前職の源泉徴収票を転職先に提出することで、前職分と転職先分を合算して年末調整が行われます。

一方、12月時点で離職中の場合は、自分で翌年の確定申告を行う必要があります。確定申告の期限は原則として2月16日から3月15日までですが、還付申告については1月1日からの申請が可能です。確定申告では、前の会社から発行される源泉徴収票が必要となるため、退職時に必ず受け取っておきましょう。

源泉徴収された税額は概算であるため、実際に納付すべき所得税額よりも多くなっていることが一般的です。確定申告を行うことで、払いすぎた税金が還付される可能性があるため、忘れずに手続きを行うことをおすすめします。確定申告の方法については、税務署の窓口や国税庁のウェブサイトで詳しく案内されていますので、参考にしてください。

退職後の新しいスタートを応援する│退職リトリート

退職手続きや給付金申請に関する情報提供サービス

退職リトリートは、雇用保険の給付金制度に関する情報提供サービスです。社会保険労務士監修のもと、制度の仕組みや一般的な手続きの流れについて情報提供を行います。複雑な手続きや必要書類が数十枚にも及ぶため、多くの方が途中で諦めてしまうケースが見られますが、退職リトリートでは、あなたの状況に合わせて必要な情報をご案内します。

サポートの流れとしては、まず公式LINEより面談を予約していただき、オンライン面談で制度の仕組みや進め方について説明します。その後、ヒアリングを通じて一般的な受給要件に該当する可能性がある方に情報提供を行います。ハローワークでの申請手続きに必要な情報もご案内し、ハローワークの審査により受給が認められた場合に限り、制度に基づいて給付金が支給されます

退職は人生の大きな転機です。不安を抱えたまま進むのではなく、正確な情報を得ながら、あなたらしい次の一歩を踏み出してみませんか。まずはお気軽に公式LINEからご相談ください。

※実際の手続きはご本人様がハローワークで行っていただく必要があります。受給の可否及び金額は、ハローワークでの審査により決定されます。

失業保険 総額シミュレーター

失業保険 総額シミュレーター

※計算は概算です。
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。

下記の表で給付日数を確認したら、上記のシミュレーターに「年収」「年齢」「給付日数」を入力してください。失業保険の基本手当日額と受給総額が自動でシミュレーションできます。

自己都合退職の場合
雇用保険の加入期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
※表は横スクロールできます
会社都合退職・特定理由離職者の場合
雇用保険の加入期間
年齢 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30~34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35~44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45~59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60~64歳 90日 150日 180日 210日 240日
※表は横スクロールできます

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

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この記事を書いた人

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