ストレス・体調不良で退職する時の伝え方|精神的に限界な方へ例文と手順を解説

ストレス・体調不良で退職する時の伝え方|精神的に限界な方へ例文と手順を解説

ストレスや体調不良で退職を考えているけれど、上司にどう伝えればいいのか悩んでいる方は多くいらっしゃいます。退職理由の適切な伝え方を知ることで、次のステップを検討しやすくなる場合があります。

ただし、退職は今後のキャリアや生活に大きく影響する重要な決断です。伝え方によっては、円満退職が難しくなったり、必要な書類が得られにくくなったりする場合もあります。一方で、労働者には退職の自由が法律で保障されており、適切な手順を踏むことでスムーズに退職できる可能性があります。

この記事では体調不良を理由とした退職の伝え方について、法律上の根拠から具体的な例文、円満退職のコツまで厚生労働省等の公式情報をもとに解説します。

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

目次

ストレスや体調不良で退職したい

体調不良や精神的な限界を感じて退職を決意したとき、まず知っておいていただきたいのは「あなたの判断は間違っていない」ということです。なぜなら、心身の健康は何よりも優先されるべきものであり、法律上も正当な退職理由として認められているからです。

しかし、退職理由をどこまで詳しく伝えるべきか、診断書は必要なのか、「甘えではないか」という不安など、多くの疑問が浮かぶのは当然のことです。ここでは、退職を決断する前に知っておくべき基本的な知識について整理していきます。

体調不良は正当な退職理由になる|法律上の根拠と退職の権利

体調不良は法律上、正当な退職理由として認められています。民法627条では「雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる」と規定されており、退職の意思表示をしてから2週間が経過すれば、理由の如何を問わず退職が可能です。

つまり、会社の許可や承諾がなくても、あなたには退職する権利があるということです。ストレスや体調不良という理由は、むしろ心身の健康を守るための正当な判断として尊重されるべきものです。また、労働契約法第5条では使用者(会社)の安全配慮義務が定められており、労働者の生命・身体・健康が害されることがないよう配慮する義務があります。

そのため、健康を害する環境で働き続ける必要はないという考え方が基本となっています。

ただし、円満退職のためには会社の就業規則で定められた期間(多くの場合1ヶ月前)を考慮することが望ましいといえます。法律上は2週間前の通知で退職できますが、引き継ぎや後任者の確保を考えると、できる範囲で余裕を持った通知が理想的です。

「甘えではないか」という不安への答え|自己防衛としての退職判断

「体調不良で退職するのは甘えではないか」という不安を抱える方は非常に多くいらっしゃいます。しかし、結論から申し上げると、心身の健康を守るための退職は甘えではなく、むしろ適切な自己防衛の判断です。

なぜなら、精神的・身体的な不調を抱えたまま働き続けることは、症状をさらに悪化させ、長期的なキャリアや生活に深刻な影響を及ぼす可能性があるからです。実際に、厚生労働省の調査でも、職場のストレスを原因とした精神疾患の労災認定件数は年々増加しており、働く環境が心身に与える影響は社会的にも認識されています。

また、「もう少し頑張れるのではないか」と無理を続けた結果、うつ病や適応障害といった診断を受けるケースも少なくありません。そのため、限界を感じた時点で退職を選択することは、将来のあなた自身を守るための賢明な判断といえます。周囲の目や「逃げている」という感覚に悩むかもしれませんが、あなたの健康を第一に考えることが何よりも大切です。

診断書は必要?提出を求められた場合の対応方法

退職時に診断書の提出を求められることがありますが、法律上、退職時に診断書を提出する義務はありません。したがって、会社から診断書の提出を求められても、必ずしも応じる必要はないということです。

ただし、診断書があることで退職理由を客観的に示すことができ、会社側の理解を得やすくなる場合があります。特に、うつ病や適応障害などの診断を受けている場合、診断書を提示することで会社側も状況を理解しやすくなり、スムーズな退職交渉が期待できます。また、退職後の失業保険の申請において、診断書があると「特定理由離職者」として認定され、給付制限期間なしで受給できる可能性があります。

一方で、診断書を提出したくない場合は「体調不良のため」「一身上の都合により」といった表現で十分対応可能です。会社には退職理由を詳しく説明する義務はなく、プライバシーに関わる情報を無理に開示する必要はありません。ご自身の状況や会社との関係性を考慮して、診断書を活用するかどうかを判断されることをおすすめします。

【ケース別】退職理由の具体的な伝え方と例文

退職理由の伝え方は、あなたの状況や体調、会社との関係性によって異なります。ここでは、上司に口頭で伝える場合、メールや電話で伝える場合、退職届に記載する場合の3つのケースに分けて、具体的な例文とともに解説します。

大切なのは、あなた自身の心身の状態を無理に押し隠さず、しかし詳細すぎる説明も避けるというバランス感覚です。適切な表現を使うことで、円満退職の可能性が高まります。

上司に口頭で伝える場合の例文|精神的な限界を適切に表現する方法

上司に退職を口頭で伝える際は、まず結論を明確に伝え、簡潔に理由を説明することが重要です。以下、状況別の例文をご紹介します。

軽度の体調不良を理由にする場合

「お忙しいところ恐れ入ります。実は体調を崩しておりまして、医師からも休養が必要との指導を受けました。そのため、誠に申し訳ございませんが、○月○日をもって退職させていただきたく存じます。引き継ぎにつきましては、できる限り対応させていただきます」

精神的な限界を伝える場合

「お時間をいただきありがとうございます。実は以前からお伝えしておりました体調不良の件ですが、思うように回復せず、医師からも療養に専念するよう勧められております。大変心苦しいのですが、○月末をもって退職させていただきたいと考えております」

適応障害・うつ病の診断がある場合

「ご相談があります。実は心身の不調で医療機関を受診したところ、適応障害との診断を受けました。治療に専念するため、○月○日付で退職させていただきたく存じます。診断書もございますので、必要であればご提出いたします」

これらの例文に共通するのは、感情的にならず、事実を淡々と伝えている点です。また、「申し訳ございませんが」「心苦しいのですが」といったクッション言葉を使うことで、丁寧な印象を与えることができます。

メールや電話で退職を伝える場合の文例|出社できない状況での対応

体調不良が深刻で出社が難しい場合、メールや電話で退職の意思を伝えることも可能です。法律上、退職の意思表示は口頭でもメールでも有効ですので、無理に出社する必要はありません。

メールで伝える場合の例文

件名:退職のご相談(氏名)

○○部長

お疲れ様です。○○です。
突然のご連絡となり、大変申し訳ございません。

実は体調不良が続いており、医師からも休養が必要との診断を受けております。
そのため、誠に勝手ではございますが、○月○日をもって退職させていただきたく存じます。

本来であれば直接お会いしてご相談すべきところ、
このような形でのご連絡となりましたこと、深くお詫び申し上げます。

引き継ぎ資料につきましては、メールにて送付させていただきます。
ご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません。

何卒よろしくお願い申し上げます。

氏名

電話で伝える際には以下の例を参考にしてください。

電話で伝える場合のトーク例

「お忙しいところ恐れ入ります。○○です。実は体調を崩しておりまして、本日も出社が難しい状況です。

医師からも継続的な療養が必要と言われており、大変申し訳ないのですが、退職を検討しております。改めてご相談のお時間をいただけないでしょうか」

メールや電話での連絡は、対面に比べて心理的な負担が軽減されるというメリットがあります。ただし、可能であれば後日オンラインでの面談や、体調が回復したタイミングで直接お会いすることを提案すると、より誠実な印象を与えられます。

退職届の書き方と例文|「一身上の都合」と「体調不良」の使い分け

退職届には、退職理由を詳しく記載する必要はありません。一般的には「一身上の都合により」という表現が使われますが、体調不良を明記することも可能です。

「一身上の都合」を使用する場合
体調不良を明記する場合

使い分けのポイントとしては、診断書を提出する場合や、会社都合退職としての交渉を希望する場合は「体調不良」と明記する方が適しているということです。一方、プライバシーを重視したい場合や、転職活動への影響を最小限にしたい場合は「一身上の都合」とする方が無難です。

いずれの場合も、退職日は明確に記載し、署名・捺印を忘れずに行ってください。また、退職届のコピーは必ず手元に保管しておくことをおすすめします。

ストレスや体調不良で円満退職を実現する5つのポイント

退職理由が体調不良であっても、できる限り円満に退職することが望ましいといえます。なぜなら、円満退職は退職後の転職活動や、将来的な人間関係にも良い影響を与えるからです。

ここでは、ストレスや体調不良で退職する際に、円満退職を実現するための5つのポイントを具体的に解説します。ただし、あなたの心身の健康が最優先ですので、無理のない範囲で実践していただければと思います。

退職を伝えるベストなタイミング|2週間前と1ヶ月前の違い

退職を伝えるタイミングは、法律上と実務上で異なります。民法627条では退職の意思表示から2週間経過すれば退職できると定められていますが、多くの会社の就業規則では1ヶ月前までの通知を求めています。

法律上は2週間前の通知で退職可能ですが、円満退職を目指すのであれば、1ヶ月前には伝えることが望ましいといえます。なぜなら、会社側は後任者の確保や業務の引き継ぎ計画を立てる必要があり、十分な準備期間があることで円滑な退職が実現しやすくなるからです。

ただし、体調不良が深刻で1ヶ月も待てない場合は、その旨を正直に伝えることが大切です。「本来であれば1ヶ月前にお伝えすべきところ、体調が思わしくなく、早急に療養に専念したく存じます」といった表現で、事情を説明することで理解を得られる可能性があります。また、有給休暇が残っている場合は、退職日までの期間を有給消化に充てることで、実質的な勤務期間を短縮することも検討できます

直属の上司に最初に相談すべき理由と伝える順序

退職の意思を伝える際は、必ず直属の上司に最初に相談することが重要です。同僚や他部署の上司、人事部などに先に話してしまうと、直属の上司が後から知ることになり、信頼関係を損ねる可能性があるからです。

適切な伝達順序は、まず直属の上司に相談し、上司の了承を得てから人事部や経営層に報告するという流れです。この順序を守ることで、上司は「自分が最初に相談を受けた」という立場を尊重され、協力的な姿勢を取りやすくなります。また、退職の話が正式に決まるまでは、同僚に話すことは控えることが賢明です。噂が先行してしまうと、職場の雰囲気が悪化したり、引き止め工作が強まったりする可能性があります。

相談のタイミングとしては、上司が落ち着いて話を聞ける時間を選ぶことが大切です。繁忙期の真っ只中や、重要な会議の直前などは避け、「少しお時間をいただけますでしょうか」と事前にアポイントを取ることをおすすめします。

引き継ぎの準備と有給休暇消化の計画方法

円満退職のためには、引き継ぎを丁寧に行うことが不可欠です。体調不良での退職であっても、できる範囲で引き継ぎ資料を作成し、後任者や上司に業務内容を伝えることが望ましいといえます。

  • 担当業務のリスト
  • 進行中のプロジェクトの状況
  • 取引先の連絡先
  • 定期的な業務の手順

体調が優れず十分な引き継ぎ期間が取れない場合は、箇条書きでも構いませんので、最低限の情報をまとめておくことをおすすめします。また、引き継ぎ資料はメールで送付することで、後任者がいつでも参照できる形にしておくと親切です。

有給休暇の消化については、法律上、労働者には有給休暇を取得する権利があります。退職時に残っている有給休暇は、退職日までの期間内で消化することが可能です。ただし、引き継ぎとのバランスを考慮し、上司と相談しながら計画を立てることが円満退職につながります。例えば、「○月○日まで引き継ぎを行い、その後○日間の有給消化をもって○月○日付で退職」といった提案をすることで、双方が納得しやすい計画が立てられます。

感情的にならず冷静に伝えるコツ|NGな表現とOKな表現

退職理由がストレスや体調不良の場合、会社や上司に対して不満や怒りを感じていることもあるかもしれません。しかし、退職を伝える際には感情的になることは避け、冷静かつ事務的に伝えることが重要です。

なぜなら、感情的な発言は後々のトラブルの原因となり、退職後の転職活動にも悪影響を及ぼす可能性があるからです。例えば、退職理由として会社や上司を批判するような発言をすると、「トラブルメーカー」という印象を残してしまい、推薦状や離職票の発行に支障が出る場合もあります。

NGな表現とOKな表現

NGな表現の例

  • 「上司の指導が原因で体調を崩しました」
  • 「この会社の労働環境が悪すぎます」
  • 「もう限界です、すぐに辞めさせてください」
  • 「パワハラで訴えることも考えています」

OKな表現の例

  • 「体調不良のため、療養に専念したいと考えております」
  • 「医師からも休養が必要との診断を受けております」
  • 「自分なりに努力してまいりましたが、体調が回復せず退職を決意いたしました」
  • 「今後のキャリアを考え、退職という選択をさせていただきます」

冷静に伝えるコツとしては、事前に話す内容をメモにまとめておくことが有効です。緊張や感情の高ぶりで言葉が出なくなったり、言いすぎてしまったりすることを防げます。また、深呼吸をして心を落ち着けてから話し始めることや、淡々と事実だけを伝えることを心がけることで、冷静な対応が可能になります。

退職を引き止められたり拒否された場合の対処法

退職を伝えた際、会社から引き止められたり、退職を認めてもらえなかったりするケースがあります。特に人手不足の職場や、あなたが重要なポジションにいる場合、強い引き止めに遭うことも少なくありません。

しかし、労働者には退職の自由があり、会社が退職を拒否することは法律上できません。ここでは、引き止めや拒否に遭った場合の適切な対処法について解説します。

引き止めに応じるべきか?休職との比較と判断基準

退職を伝えた際、「休職してはどうか」「部署異動で対応できないか」といった代替案を提示されることがあります。この提案に応じるべきかどうかは、あなたの体調と今後のキャリアプランによって判断が異なります。

休職のメリットとしては、雇用関係を維持したまま療養に専念でき、健康保険から傷病手当金を受給できる可能性がある点が挙げられます。また、復職の選択肢を残せるため、将来的に同じ会社で働きたいと考えている場合には有効な選択肢です。一方、休職期間中も会社とのつながりが続くため、完全に距離を置いて療養したい場合には不向きといえます。

判断基準としては、「職場環境が原因で体調を崩した場合は退職」「プライベートな要因や一時的な過労が原因の場合は休職」という考え方が一つの目安になります。また、休職を選択する場合は、休職期間や復職後の配置、休職中の給与や社会保険料の扱いなどを事前に確認しておくことが重要です。もし会社の環境そのものが体調不良の原因である場合は、休職後に復職しても同じ状況に戻る可能性が高いため、退職という選択が適切かもしれません。

退職を認めてもらえない時の対応|内容証明郵便の活用方法

会社が退職を認めてくれない場合や、退職届を受け取ってもらえない場合でも、法律上あなたは退職することができます。そのような場合に有効な手段が、内容証明郵便による退職届の送付です。

内容証明郵便とは、郵便局が「いつ、誰が、誰に、どのような内容の文書を送ったか」を証明してくれるサービスです。退職届を内容証明郵便で送ることで、「確実に退職の意思表示を行った」という証拠を残すことができます。また、配達証明も併せて利用することで、会社が受け取った日付も記録されるため、退職日の起算点が明確になります。

STEP
退職届を作成する

A4用紙に縦書きで、1行20字以内、1ページ26行以内で記載します。内容は簡潔に「○月○日をもって退職します」という退職の意思と退職日を明記すれば十分です。

STEP
同じ文書を3通用意する

郵便局の窓口で手続きする場合は、同じ文書を3通(差出用、郵便局保管用、差出人控え用)用意します。封筒には宛名と差出人の住所・氏名を記載してください。

STEP
郵便局で手続きする

郵便局の窓口で「内容証明郵便と配達証明をお願いします」と伝えます。また、オンラインサービス「e内容証明」を利用すれば、自宅からWordファイルをアップロードして送付することも可能です。

内容証明郵便を送付した日から2週間経過すれば、会社の承諾がなくても法律上は退職が成立します。ただし、この方法は最終手段として考え、まずは誠実に話し合いを試みることが望ましいといえます。

退職代行サービスの利用を検討するタイミングと選び方

自分で退職を伝えることが精神的・身体的に難しい場合、退職代行サービスの利用を検討する選択肢もあります。退職代行サービスとは、あなたに代わって会社に退職の意思を伝え、退職手続きをサポートしてくれるサービスです。

  • パワハラやモラハラで会社と直接話すことが困難な場合
  • うつ病などで出社や電話連絡ができない状態の場合
  • 退職を何度も拒否されている場合
  • 即日退職を希望する場合

退職代行サービスの選び方としては、運営元の種類に注目することが重要です。弁護士が運営するサービスは法律的な交渉や未払い残業代の請求なども対応可能ですが、費用は比較的高額(5万円〜10万円程度)です。労働組合が運営するサービスは、団体交渉権があるため会社との交渉が可能で、費用は25,000円〜30,000円程度が相場となっています。一般企業が運営するサービスは比較的安価(10,000円〜50,000円程度)ですが、会社との交渉はできず、退職の意思を伝えるだけの役割となります。

信頼できるサービスを選ぶポイントとしては、実績が豊富であること、料金体系が明確であること、相談対応が丁寧であることなどを確認してください。また、口コミや評判も参考にしながら、複数のサービスを比較検討することをおすすめします。

転職活動での退職理由の説明方法|面接で不利にならない伝え方

体調不良で退職した場合、次の転職活動において「退職理由をどう説明するか」は重要なポイントです。正直に伝えることは大切ですが、伝え方次第で面接官に与える印象は大きく変わります。

ここでは、体調不良による退職を転職活動で不利にしないための具体的な伝え方について解説します。ポイントは、「過去の退職理由」と「現在の健康状態」、そして「今後の意欲」をバランスよく説明することです。

履歴書や職務経歴書への体調不良の記載方法

履歴書や職務経歴書に退職理由を記載する際は、詳細な説明は不要です。退職理由の欄には「一身上の都合により退職」と記載するのが一般的であり、体調不良の詳細を記載する必要はありません。

なぜなら、書類選考の段階では退職理由よりも、あなたのスキルや経験が重視されるからです。また、「体調不良により退職」と記載すると、「今も体調が悪いのではないか」「またすぐ辞めるのではないか」という懸念を面接前に持たれてしまう可能性があります。そのため、書類上は簡潔に「一身上の都合により退職」としておき、詳しい説明は面接で行うという方針が適切です。

ただし、職歴に数ヶ月の空白期間がある場合は、「療養期間」「体調管理のための休養期間」といった表現で補足することも検討できます。この場合も「現在は完全に回復しております」という前向きな情報を添えることで、マイナス印象を軽減できます。また、職務経歴書の自己PR欄では、退職理由ではなく、これまでの実績や今後貢献できる点を積極的にアピールすることが重要です。

面接で体調不良をポジティブに言い換える例文集

面接で退職理由を聞かれた際は、事実を隠さず正直に伝えつつ、前向きな表現に言い換えることが効果的です。以下、具体的な例文をご紹介します。

長時間労働が原因の場合

「前職では様々なプロジェクトに携わらせていただき、貴重な経験を積むことができました。一方で、長時間労働が続いた結果、体調を崩してしまい、医師からも休養が必要との診断を受けました。

退職後は十分に休養を取り、現在は完全に回復しております。この経験から、健康管理の重要性とワークライフバランスの大切さを学びました。今後は効率的な働き方を心がけ、長期的に貢献できる環境で力を発揮したいと考えております」

ストレスや人間関係が原因の場合

「前職では多くのことを学ばせていただきましたが、業務の進め方や職場環境が自分の働き方と合わず、心身のバランスを崩してしまいました。

退職を機に、自分に合った働き方や環境について深く考え、御社の○○という社風や、チームワークを重視する方針に強く惹かれました。現在は体調も回復しており、新しい環境で前向きに取り組む準備が整っております」

適応障害・うつ病の場合

「前職では責任あるポジションを任せていただいておりましたが、業務過多の状態が続き、適応障害と診断されました。退職後は医師の指導のもと治療に専念し、現在は主治医からも復職可能との診断をいただいております。

この経験を通じて、自己管理の重要性やストレスとの向き合い方を学ぶことができました。今後は無理のないペースで着実に成果を上げていきたいと考えております」

これらの例文に共通するのは、「原因」「現状の回復」「今後の展望」の3点を明確に伝えている点です。また、会社や上司を批判することなく、自分の経験として前向きに捉えている姿勢を示すことが重要です。

「今は回復している」ことを適切にアピールする方法

面接で最も重要なのは、「現在は健康上の問題がない」ことを明確に伝えることです。なぜなら、採用担当者の最大の懸念は「また体調を崩して退職してしまうのではないか」という点だからです。

回復をアピールする際は、具体的な根拠を示すことが効果的です。例えば、「医師からも就労に問題ないとの診断をいただいております」「現在は規則正しい生活を送り、健康状態は良好です」「退職後○ヶ月間しっかりと療養し、完全に回復いたしました」といった表現を使うことで、客観性のある説明ができます。

  • 定期的な運動を習慣化しております
  • ストレスマネジメントの方法を学びました
  • ワークライフバランスを意識した働き方を心がけております
  • 早めに相談することの大切さを学びました

また、再発防止のために取り組んでいることを伝えることも有効です。上記のような具体的な行動を示すことで、自己管理能力の高さをアピールできます。さらに、「前職の経験から、早めに相談することの大切さを学びました」という姿勢を示すことで、問題を一人で抱え込まないという成長をアピールすることも可能です。

面接官の不安を解消し、「この人なら安心して採用できる」と思ってもらうことが、転職成功の鍵となります。

退職後の生活をサポートする制度と相談窓口

退職を決断した後、経済的な不安や今後の生活について心配される方は多くいらっしゃいます。しかし、日本には退職後の生活を支えるさまざまな制度や相談窓口が用意されています。

ここでは、失業保険や傷病手当金といった経済的支援制度と、メンタルヘルスに関する相談窓口について詳しく解説します。適切な制度を活用することで、安心して療養に専念し、次のステップに進むことができます

失業保険の受給条件|自己都合と会社都合の違い

失業保険(雇用保険の基本手当)は、退職後の生活を支える重要な制度です。受給するための基本的な条件は、退職前の2年間に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あることです。

自己都合退職の場合、2025年4月の制度改正により、給付制限期間が従来の2ヶ月から1ヶ月に短縮されました。つまり、ハローワークで求職の申込みをしてから7日間の待期期間の後、1ヶ月の給付制限期間を経て、離職票提出から約5週間後に受給が開始されます。ただし、過去5年間で3回以上の自己都合退職の場合は、給付制限期間が3ヶ月となります。給付日数は雇用保険の加入期間に応じて90日から150日の範囲で決定されます。​

一方、会社都合退職の場合は、給付制限期間がなく、待期期間7日間の後、すぐに受給を開始できます。また、被保険者期間の条件も緩和され、過去1年間に6ヶ月以上あれば受給可能です。給付日数も自己都合退職より長く設定されており、最大で330日となる場合もあります。​

体調不良による退職の場合、医師の診断書等によりハローワークが正当な理由と認めた場合、「特定理由離職者」として認定され、会社都合退職と同様の条件で受給できる可能性があります。ハローワークに相談する際は、診断書や退職理由を説明できる資料を持参することをおすすめします。

失業保険 総額シミュレーター

失業保険 総額シミュレーター

※計算は概算です。
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。

下記の表で給付日数を確認したら、上記のシミュレーターに「年収」「年齢」「給付日数」を入力してください。失業保険の基本手当日額と受給総額が自動でシミュレーションできます。

自己都合退職の場合
雇用保険の加入期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
※表は横スクロールできます
会社都合退職・特定理由離職者の場合
雇用保険の加入期間
年齢 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30~34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35~44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45~59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60~64歳 90日 150日 180日 210日 240日
※表は横スクロールできます

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

傷病手当金の申請方法と受給要件

傷病手当金は、会社員が業務外の病気やケガで働けなくなった際に、健康保険から支給される給付金です。退職前から傷病手当金を受給している場合、一定の条件を満たせば退職後も継続して受給できます。

  • 業務外の病気やケガのため療養中であること
  • 療養のための労務不能であること
  • 連続する3日間の休業を含めて4日以上仕事を休んでいること
  • 給与の支払いがないこと

支給額は、標準報酬日額の3分の2に相当する額で、最長で通算1年6ヶ月間受給できます。

STEP
勤務先に休業を報告し申請書を入手

まず勤務先に休業することを報告し、傷病手当金支給申請書を入手します。

STEP
申請書に必要事項を記入

申請書には被保険者本人が記入する欄、医師が記入する欄、事業主が記入する欄があり、それぞれ記入してもらう必要があります。

STEP
健康保険組合へ提出

記入が完了したら、申請書を健康保険組合または協会けんぽに提出します。申請期限は労務不能であった日の翌日から2年以内ですので、忘れずに手続きを行ってください。

退職後も傷病手当金を受給するためには、退職日までに継続して1年以上の被保険者期間があり、退職日に傷病手当金を受給しているか受給できる状態であることが必要です。退職日に出勤してしまうと、退職後の継続受給ができなくなる場合がありますので、注意してください。詳しくは加入している健康保険組合やハローワークに相談することをおすすめします。

メンタルヘルスの無料相談窓口|よりそいホットラインと精神保健福祉センター

退職前後の不安やストレス、メンタルヘルスの悩みについては、無料で相談できる窓口が各地に設置されています。一人で悩まず、専門家に相談することで、適切なサポートを受けることができます。

また、ハローワークでも「就職支援ナビゲーター」による専門相談を実施しており、メンタルヘルスの問題を抱える方の就職活動をサポートしています。これらの相談窓口は無料で利用でき、秘密も守られますので、気軽に相談してみることをおすすめします

よりそいホットライン

どんな悩みでも相談できる24時間無料の電話相談窓口です。電話番号は0120-279-338(フリーダイヤル)で、年中無休で対応しています。

匿名での相談も可能で、メンタルヘルスの悩みだけでなく、生活上の困りごとや人間関係の悩みなど、幅広い相談に応じてくれます。

精神保健福祉センター

各都道府県・政令指定都市に設置されている公的な相談機関です。心の健康に関する相談、精神疾患についての情報提供、専門医療機関の紹介など、メンタルヘルスに特化したサポートを受けられます。

電話相談や面接相談が可能で、多くのセンターでは平日の日中に相談を受け付けています。お住まいの地域の精神保健福祉センターは、インターネットで「精神保健福祉センター ○○県」と検索すると連絡先を確認できます。

よくある質問|ストレスや体調不良での退職について

ストレスや体調不良で退職を考えている方から、よく寄せられる質問にお答えします。退職理由の伝え方や退職届の書き方、「甘えではないか」という不安など、多くの方が共通して抱える疑問について、具体的に解説していきます。

体調不良で退職する理由の例文は?

体調不良で退職する際の理由の伝え方は、口頭で伝える場合と書面で伝える場合で若干異なります。

口頭で上司に伝える場合は、「実は体調を崩しておりまして、医師からも休養が必要との診断を受けました。そのため、誠に申し訳ございませんが、○月○日をもって退職させていただきたく存じます」といった表現が適切です。また、「以前からお伝えしておりました体調不良の件ですが、思うように回復せず、療養に専念したいと考えております」という伝え方も丁寧な印象を与えます。

退職届に記載する場合は、「体調不良により療養に専念したく、令和○年○月○日をもって退職いたします」という簡潔な表現で十分です。もしくは、詳細を伏せたい場合は「一身上の都合により退職いたします」としても問題ありません。いずれの場合も、感情的な表現や会社への批判は避け、事実を淡々と伝えることが円満退職につながります。

精神的に限界で退職する理由の例文は?

精神的に限界を感じて退職する場合、具体的な病名や詳細な状況を伝える必要はありません。「心身の健康を優先したい」という趣旨を適切に伝えることが重要です。

上司に伝える際の例文としては、「お忙しいところ恐れ入ります。実は心身の不調が続いており、医療機関を受診したところ、療養が必要との診断を受けました。大変心苦しいのですが、健康を優先し、○月末をもって退職させていただきたいと考えております」という表現が適切です。

また、「自分なりに努力してまいりましたが、心身のバランスを保つことが難しく、退職という選択をさせていただきたく存じます」といった伝え方も誠実な印象を与えます。

メールで伝える場合は、「突然のご連絡となり申し訳ございません。実は心身の健康上の理由により、療養に専念したく、○月○日をもって退職させていただきたく存じます。本来であれば直接お会いしてご相談すべきところ、このような形でのご連絡となりましたこと、深くお詫び申し上げます」という文面が適切です。精神的な限界を感じている状態では、無理に出社して伝える必要はなく、メールや電話での連絡も十分有効な手段です。

心身不調を退職理由にすることはできますか?

心身不調は正当な退職理由として認められます。法律上、退職理由の如何を問わず、労働者には退職の自由が保障されており、心身の健康を理由とした退職は何ら問題ありません。

むしろ、労働安全衛生法では労働者の健康確保が事業者の義務とされており、心身に不調をきたす環境で働き続けることは推奨されません。そのため、心身不調を理由に退職することは、自分自身を守るための適切な判断といえます。また、医師の診断書がある場合は、退職理由の正当性がより明確になり、失業保険の受給においても「特定理由離職者」として認定される可能性があります。

退職を伝える際は、「心身の不調により」「健康上の理由により」といった表現で十分です。具体的な病名や症状を詳しく説明する義務はなく、プライバシーに配慮して簡潔に伝えることができます。会社から詳細を聞かれた場合でも、「医師からの指導により療養が必要です」という説明で対応可能です。

適応障害やうつ病の場合、退職届の書き方はどうすればいい?

適応障害やうつ病と診断されている場合でも、退職届に病名を記載する必要はありません。退職届には「体調不良により療養に専念したく」「健康上の理由により」という表現で十分対応できます。

ただし、会社都合退職として交渉したい場合や、診断書を提出することで円滑な退職を目指す場合は、病名を明記することも選択肢の一つです。例えば、「適応障害の診断を受け、医師から療養が必要との指導を受けたため、○月○日をもって退職いたします」という書き方も可能です。この場合、診断書を併せて提出することで、退職理由の正当性が明確になります。

また、パワハラや過重労働が原因で適応障害やうつ病を発症した場合、労災認定を受けることも検討できます。労災として認定されれば、会社都合退職となり、失業保険の受給条件が優遇される可能性があります。ただし、労災認定には時間がかかる場合もあるため、まずは退職を優先し、退職後に労災申請を行うという選択肢もあります。心身の健康を最優先に、無理のない範囲で手続きを進めていただくことをおすすめします。

体調不良で退職するのは甘えですか?

体調不良で退職することは決して甘えではありません。むしろ、自分の心身の健康を守るための適切な判断であり、長期的なキャリアを考えた上での賢明な選択です。

厚生労働省の調査によると、精神障害による労災請求件数は年々増加しており、職場のストレスが原因で心身の健康を害する方は決して少なくありません。また、無理を続けた結果、より深刻な精神疾患や身体疾患を発症し、長期間働けなくなってしまうケースも多く報告されています。そのため、限界を感じた時点で退職を選択することは、将来のあなた自身を守るための重要な決断といえます。

「甘えではないか」という不安は、真面目で責任感の強い方ほど感じやすい傾向があります。しかし、健康を害してまで働き続けることは、あなた自身にとっても、会社にとっても良い結果を生みません。体調不良で十分なパフォーマンスを発揮できない状態よりも、一度退職して健康を回復させ、新しい環境で力を発揮する方が、長期的には有益です。

周囲の目や「逃げている」という感覚に悩むかもしれませんが、あなたの人生と健康は何よりも優先されるべきものです。自分を責めることなく、前を向いて次のステップに進んでいただきたいと思います。

退職の伝え方に悩んだら|退職リトリートのサポートサービス

雇用保険制度に関する情報提供サービス

退職リトリートでは、社労士監修の情報提供のもと、退職時の伝え方に関する一般的な情報提供や、失業保険・傷病手当金などの公的制度の概要説明を行っています。給付金の手続きは複雑で、必要書類が数十枚に及ぶことも多く、体調が優れない中で一人で情報収集することは大きな負担となる場合があるためです。

サポートの流れとしては、まず公式LINEより面談を予約し、オンライン面談で制度の仕組みや一般的な進め方について説明します。その後、申請書類の一般的な記入例をオンラインでご案内します。実際の申請はご本人様が行い、受給可否や給付額は行政機関の審査により決定されます。

「退職したいけれど、どう伝えればいいか分からない」「退職後の生活が不安」「給付金の手続きが複雑で分からない」といったお悩みをお持ちの方は、まずは公式LINEから無料相談をしてみてはいかがでしょうか。次のステップを検討する一助となる場合があります。

※実際の手続きはご本人様がハローワークで行っていただく必要があります。受給の可否及び金額は、ハローワークでの審査により決定されます。

失業保険 総額シミュレーター

失業保険 総額シミュレーター

※計算は概算です。
正確な金額・給付日数とは異なる場合があります。

下記の表で給付日数を確認したら、上記のシミュレーターに「年収」「年齢」「給付日数」を入力してください。失業保険の基本手当日額と受給総額が自動でシミュレーションできます。

自己都合退職の場合
雇用保険の加入期間 給付日数
1年以上10年未満 90日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日
※表は横スクロールできます
会社都合退職・特定理由離職者の場合
雇用保険の加入期間
年齢 1年未満 1年以上5年未満 5年以上10年未満 10年以上20年未満 20年以上
29歳以下 90日 90日 120日 180日
30~34歳 90日 120日 180日 210日 240日
35~44歳 90日 150日 180日 240日 270日
45~59歳 90日 180日 240日 270日 330日
60~64歳 90日 150日 180日 210日 240日
※表は横スクロールできます

※本記事内の各種受給例はあくまでも一例であり、実際は個人の状況により異なる可能性がございます。正確な金額はハローワークでご確認ください。

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この記事を書いた人

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